伊藤園 お～いお茶新俳句大賞
第十四回
佳作特別賞
天麩羅と書けてもテストに役立たず
かべのしみ一人で見てる秋の夜
まっ白の下着でセミを取る子かな
どこまでもどこまでも空に雲一つ
さくらんぼ双子のどちら食べようか
留守番のさびしさ飛ばすしゃぼん玉
雪解けてもうすぐ山に日が入る
風にゆれマフラー達が踊ってる
東京のビルのようだな霜柱
せせらぎかどんどん歌をつくってく
雪だるまいろんな顔してとけていく
熱すぎるカレーライスとカゼ薬
赤とんぼ早く止まってぼくのゆび
カレンダー身軽になって年をこす
一羽の蝶無限の空を一人じめ
家庭菜園野菜はみんなしゃくれてる
恋をして嫌いになった冬休み
たんぽぽが一際目立つ河川敷
のんびりと夕日が沈む日の終り
夕焼けと重なっているシャボン玉
あじさいのとなりに座るかたつむり
お母さんビールを飲んでパワー全開
雪溶けてもうすぐそこは花畑
白球にさよなら告げる夏が来る
ジャガイモはじいちゃんの手のにおいする
満天の星友と数える塾帰り
落ち葉踏み歩くしあわせかみしめる
セミの声背後に聞いて球を追う
おとうとに勝ちをゆずった木の実独楽
駅一つ降りまちがえて鹿と会う
焼きいもと言ってる方の窓あける
節分に母がごまかす豆の数
雪玉が飛びかう過去はもう来ない
大空のかけらに見えるカモメたち
秋の風赤いポストを通りすぎ
秋桜や飛翔願望青い空
晩秋の夢ふくらます羊雲
草原に寝そべり空を一人占め
川の水春に向かって流れ出す
白い風雪の子供を運んでる
妹の背中で光るランドセル
飛ぶ鳥にあこがれ抱いた幼い日
雪だるま次の日見たら顔がない
寒い日の２人の会話は真っ白に
カレンダーまっ赤に染まる師走かな
星を見る一人の時がいいんだよ
かげろうのぶとう会かな夏の道
シュート決めガッツポーズと光る汗
東京の空に戸惑う白牡丹
僕は今青に変わった信号機
