伊藤園 お~いお茶新俳句大賞
第十四回
佳作特別賞
好きだよと伝えることのすばらしさ
ハタチって響きで羽が生えてくる
白い息私の想いがこもってる
肉まんで震える頬に紅をさす
杉の木の木陰に抱かれ夏涼し
雪景色あなたは誰の華ですか
霜柱地球のつぶれる音がする
好きだから思いを告げぬ事もある
炬燵より出でて生まれたての不機嫌
春だからいいじゃんすこし遠回り
ふと触れる気付けば母のか細い手
寒空でぽつんとつぶやくあぁ恋がしたい
歩けたと笑顔が見せるブイサイン
沖縄で一番桜にひとめぼれ
さくらんぼ二つ寄り添い赤ら顔
春の花色新しく静かなり
ロープウェイ天の川まで昇ります
家族中グルグル回る風邪の旅
立ち止まりふと下見れば花笑う
青空にさくらの屋根が良く似合う
携帯の着信音が会話切る
朝顔をほめて鏡を見せてやる
日記帳好きな言葉で明日へ行く
心臓の風鈴鳴るのは君のせい
ハードルを飛び越える君風になる
雪ぞらを見上げながらに泣き隠し
まだやれる背中を押す手はいつも母
寂しさを深めてしまう冬の空
白い息吐いた思いはどこへ行く
久しぶり転んで見上げた青い空
もうダメと言ったその瞬間負けになる
なんとなく視線が君を探してる
きみがいる街なら少しは愛せそう
がんばれとは言わぬ君より雪割草
生きるため生き切るための今日がある
ささぶねが川から海へ大冒険
冬の陽が防火バケツで炎えている
冬の空じーっと見上げ表情和む
マフラーに心織り込む夜長かな
夏よりもよりそえるから冬が好き
おふくろの愛が大盛り納豆汁
8両目キャラメル1つ分の恋
手紙付け風船飛ばす青い空
この空は遠いあなたに続いてる
振り返り心に一輪桃の花
吐く息の白さに驚く冬の風
夏休み麦わら帽子の片想い
東雲の朱に散りゆく紅葉かな
バレンタイン貰うほうにも「ギリ」がある
湯船にて我が子と月をすくってみる