受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

佳作特別賞

君の町なんだかみかんのにおいする

福岡県 越智 陽介 16歳

コーヒーの湯気と吐息がまじりあう

長崎県 森内 香緒里 16歳

月光がはやく帰れと背中おす

長崎県 湯村 泰介 16歳

着信音教えてくれた春の風

熊本県 松本 千明 16歳

オリオン座ベルトをしめて右回り

熊本県 中村 さとみ 16歳

自転車をこぎながら嗅ぐ春の匂い

大分県 首藤 久乃 16歳

電車から見えた雪は走ってた

大分県 国宗 沙織 16歳

春一番ふわっと飛んでく子供たち

大分県 佐藤 康平 16歳

日常が劇につながる演劇部

鹿児島県 渡邉 咲子 16歳

説教を風鈴の音と聞いている

鹿児島県 川内 友貴 16歳

極月の雨にうたれて白い猫

沖縄県 喜屋武 祐 16歳

桟橋に君の忘れた赤い傘

沖縄県 松堂 祐馬 16歳

アルバムが涙の訳を語り出す

沖縄県 仲宗根 由美 16歳

位置につき風の強さに深呼吸

沖縄県 本村 朱里 16歳

夕やけに心留めても足止めず

沖縄県 石川 まりこ 16歳

空をきるラストのひと振り夏終わる

沖縄県 本村 太志 16歳

戦闘機これが平和の爆音か

沖縄県 浅井 浩史 16歳

米軍よ海の青さを知ってるか

沖縄県 玉那覇 光司 16歳

春風や笑いのおこる無言劇

沖縄県 比嘉 健一郎 16歳

試験中えんぴつ落ちる音ひびく

フランス 三村 悠 16歳

おばあちゃん今度は私がおんぶする

北海道 前田 美香 17歳

真っ先に君のを探す年賀状

青森県 嶋守 瞳 17歳

アイロンのかけたて母の暖かさ

青森県 野月 寛紀 17歳

自販機におしるこ入り冬が来る

宮城県 早坂 拓 17歳

晴れの日の寂しげな目の雪だるま

宮城県 太田 萌絵 17歳

合宿も残り二日や蝉時雨

宮城県 石川 翔 17歳

黒タイツ冬の始まり白い道

秋田県 伊藤 安子 17歳

ギターの弦切れて静まる秋の夜

山形県 大滝 拓美 17歳

まっ白き布にやすめる針供養

山形県 松田 明美 17歳

雪の山一度見に来てけらっしゃい

山形県 吉田 忠彦 17歳

青空と洗濯物の日曜日

茨城県 宇津野 典子 17歳

聞いていい日本はほんとに平和なの?

茨城県 石井 宏美 17歳

月の矢にこころ射抜かれ立ち尽くす

茨城県 喜多 宏明 17歳

冬の海私の恋もがけっぷち

栃木県 篠崎 晴香 17歳

試験後はなぜか特に空広い

群馬県 坂倉 桂子 17歳

瀧の下マイナスイオンを深呼吸

埼玉県 高山 和也 17歳

遠くまで雪の景色が響いてく

埼玉県 片野 浩平 17歳

玉ねぎが夕日に光る物理室

埼玉県 茂木 俊丞 17歳

寒いけど冬のにおいが好きなんだ

埼玉県 神住 映美 17歳

独りより二人がいいと落花生

埼玉県 八重樫 恵太 17歳

凍る冬こたつに入り解凍中

埼玉県 今井 咲江 17歳

目の粗い父が作ったかき氷

埼玉県 中村 祐美子 17歳

どこへでも歩いてゆける月の道

千葉県 大塚 学 17歳

靴ひもをしめたら私は風になる

千葉県 林 初美 17歳

笛ふいてつながっている暖かさ

千葉県 佐藤 美由紀 17歳

後悔はもう戻せない砂時計

千葉県 武居 一紀 17歳

朝刊の音が聞こえる霜柱

千葉県 鈴木 千尋 17歳

ろう梅のように咲くのは笑い声

東京都 金 娜賢 17歳

大掃除壁にしみこむ母の声

東京都 梶間 草央里 17歳

単線の終着駅は冬の海

東京都 水科 美保 17歳

14 15 16 17 18 31
  • X