伊藤園 お~いお茶新俳句大賞
第三十四回
佳作
はねた髪ひらひら銀杏風に乗り
落とし物BOXに鍵五月晴れ
初日の出猫と私で欠伸して
止まりたるエスカレーターのぼる春
見え初めは衣服と話し靴にお辞儀
大晦日置きっぱなしのマグカップ
追いかけて伝えられたらカタツムリ
お腹の中あなたと耐える病室の夜
傘一つ閉じてあなたの傘の中
青春は桜の洞に吠えにけり
剃刀に錆見つけたり秋深し
みな旅人六等星をさがしてる
まるで鳥羽毛に埋もれ巣篭もり中
鼻水がマスクに隠れ助かった
派手に転け少し照れる氷道
彼氏から旦那に変わり照れ臭い
故郷には踏み切りがなくて、と話し出す
夕立やバス停に二羽の折り鶴
茜差す教室ぬるいレモンソーダ