伊藤園 お~いお茶新俳句大賞
第二十七回
優秀賞
小学生の部 (幼児含む)
ぬいぐるみずっと使うとわたし色
くりのとげくつのうらからおじゃまします
レンコンの穴からひみつをのぞいてる
弟に「すき」といわれて温まる
こたつから出てきた生物お母さん
大根はまけずぎらいのおじいさん
好きな子ができちゃったんだ桃の花
中学生の部
いつ見ても父と夕日はうしろすがた
失ったものを数えて進級す
カマキリが登る柱の法隆寺
雪がふる田んぼしかないふるさとに
足キュッと川の流れに直角に
人間も動物たちと眠るべき
すれちがえばプールの香り五時間目
高校生の部
試験中雲に答えは載ってない
返信の言葉迷いて髪洗う
ふでばこにやる気を少しつめてみた
えんがわで小猫がさがす春の色
桜咲く私は小さな嘘をつく
悲しい日紙ヒコーキが飛んできた
よう来たね干し柿つるす祖母の声
一般の部A (40歳未満)
静かにと言った子どもの手に蛍
虹の根のあたりが祖父の少年期
夕凪や首長竜が眠る海
お父さん薔薇一輪を買う勇気
イヤリング揺れる返事をしてしまう
凍み豆腐反りて月夜にぶら下がる
ハロウィンの群れに一匹鬼がいる
一般の部B (40歳以上)
満月を揺らしてわらう牛蛙
鶏頭が私の事でもめている
冬うらら胎児動けりぐぐぐぐぐ
失敗の手品みたいに椿落つ
おじいちゃん大きくなったらなんになりたい
熊の来る小学校に入学す
大笑いしながら鮟鱇骨となり