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受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

英語俳句の部 大賞

  • summer heat
    in the shadow of a chimney
    pigeons gather 訳/ 炎暑煙突の影に鳩が集まる

    オーストリア  Michael Lindenhofer 39歳

    燃えるように暑い日、煙突の影がくっきり、黒く屋根にかかる。鳩たちもさすがに涼をもとめて、そこに身を寄せあうのだ。煉瓦でがっしり組まれた堅い煙突と、やわらかい生き物の群れが対照的に目に浮かぶ。冬の暖炉用の煙突は、無用の夏にも鳩たちには役立っている。オーストリアからの投句で、その地の様子が生き生きと表現された。

英語俳句の部 優秀賞

  • gathering clouds
    a sparrow balances
    on a wheat stalk 訳/ 群がる雲雀が小麦の茎でバランスをとる

    イタリア Simonova-Cecon Valeria  29歳

  • autumn dusk
    in my boots' depths
    a lone ladybug 訳/ 秋の暮ブーツの奥に淋しく天道虫(てんとうむし)

    ハンガリー Bakos Ferenc 63歳

  • a callused hand
    studying
    the fruit 訳/ 胼胝(たこ)のできた手が果物の品質検査

    北海道 高世 結奈 16歳

  • falling blossom
    parents hover
    by the school gates 訳/ 散る花校門で親たちがうろうろ待つ

    イギリス Buckingham Helen 48歳

  • dusk settles
    into the rice stubble―
    a sickle moon 訳/ 夕闇が稲の刈り株におりる―三日月

    アメリカ Chula MargaretChula 61歳

  • long winter
    the cat sniffs daffodils
    with suspicion 訳/ 長い冬いぶかしげに猫がらっぱ水仙を嗅ぐ

    ドイツ Bernadelte Duncan 43歳

  • winter rain
    the lake creeps
    under the fence 訳/ 冬の雨湖が忍びよる柵の下へ

    オーストラリア YOUNG Quendryth 73歳

  • dawn
    the trees filter light
    and bird songs 訳/ 夜明け木立を漏れる光と囀り

    マレーシア ChungHoo Tiong 49歳

英語俳句の部 審査員賞

  • 星野恒彦選

    Many little acorns
    Put on their hats
    And begin a long journey 訳/ 沢山の団栗(どんぐり)が帽子をかぶって長い旅へ出る

    神奈川県 魚住 容子 15歳

    ドングリ(団栗)は、下部が椀形や皿形の殻斗(かくと)で包まれている。それを「おわん」や「はかま」と呼んだりするが、この句では「帽子」に見立て、かわいく新鮮。それをかぶって沢山の団栗が前途多難な旅へ出発する。「長い旅」に作者の深い思いがこもる。

  • フィリップD.ジトウィッツ選

    morning park
    autumn air rolls
    in tai chi arcs 訳/ 朝の公園秋の空気が流れ入る太極拳の円弧に

    大阪府 廣田 裕子 56歳

    早朝の秋の風が舞っている様を、優雅で流れるような太極拳の動きで表現している。とてもダイナミックで、想像力に富み、そして意外なイマジネーションである。

英語俳句の部 後援団体賞

  • 国際俳句交流協会選

    The rainy season
    alumni association
    of umbrellas 訳/ 梅雨傘々々の同窓会

    岩手県 大磯 将平 13歳

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