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受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

都道府県賞

千葉県

泳ぎたい海より遠く宇宙まで

森 大晴 9歳

ねむいけどほっぺつねって新年だ

長嶋 颯介 10歳

うえのえきさくらはなれてみるのすき

ザンモ ニマ 25歳

らっきょうを噛みしめてみた二十五歳

鈴木 麻衣 26歳

もたれくる二歳の重さ夕薄暑

松本 美智子 73歳

東京都

手を入れてあまいの出るかみかん箱

森川 凱斗 10歳

ペン回しそのまま時を早送り

向井 美結 16歳

誤字ばかりそれでもメールくれる祖母

渡辺 茜 25歳

妻に問う育休取ると邪魔ですか

伊敷 強志 38歳

大くしゃみ思い出せぬ名飛び出せり

藤山 佐代 76歳

神奈川県

かあさんとねるぽかぽかのふゆのよる

にしはら はるか 7歳

下じきで涼み目が合う授業中

服部 優衣 13歳

沈黙が距離をちぢめる夏の夜

佐々木 叶子 17歳

眠る子に聞こえぬように米を研ぐ

小野 百合香 27歳

全員の負けとなりたる水鉄砲

山田 知明 49歳

新潟県

白鳥と目が合う朝のたんぼ道

遠藤 虎太朗 14歳

恵方巻き意外と迷う願い事

遠藤 真優 14歳

海開き足で海水切り開く

田澤 彩音 15歳

キラキラリ化粧を楽しむ雪の精

石橋 実季穂 22歳

教室のめだかは何でも知っている

石井 メイ 34歳

富山県

冬休みけん玉ばかり上達し

塚田 晴海 12歳

寒すぎてお湯まで走る露天風呂

松本 紗弥 12歳

裏返る百足の脚が笑ってる

林 空弥 14歳

秋暮れてワインは甘くなくていい

森本 悠歩 24歳

今穫れと肩のせり出す大根かな

四十物 文代 72歳

石川県

カタツムリ見掛けは怠惰だが必死

野村 恒星 16歳

オイラーの等式滲む炎天下

石原 彩華 17歳

フルーツに野菜にさん付け母になる

井上 ゆり枝 36歳

いなびかり横隔膜が揺れてゐる

岡田 政信 67歳

しぐるるや旅に三日目蕎麦啜る

北川 愛子 68歳

福井県

春寒し田んぼの畔に猫二ひき

穴倉 麻梨奈 23歳

新緑はきっと偶数かもしれぬ

池田 西弘 56歳

台風禍糠床にぐっと手を入れる

内藤 尚子 66歳

寒林は綺麗な僕の心電図

齋藤 巧 80歳

チューリップ唄えばつながる四世代

岡田 小夜子 81歳

山梨県

ちょきんばこ百てんとるとおもくなる

小野 茉里奈 6歳

おおみそか宿題だけがふりつもる

荻野 遥 9歳

シャーペンのしんの太さの霜柱

高野 慶次朗 11歳

蜘蛛の囲のLP盤めき光る朝

秋山 礼子 71歳

蒲公英の野辺一面にラプソディー

高橋 正 84歳

長野県

白息にはにかむ君で暖をとる

芳賀 七星 17歳

カーテンをかえたら私鳥になる

唐木田 愛 25歳

読みかけの版画集から風薫る

下岡 佑子 38歳

きっと虹つかみにいった寝相かな

才竹 まみこ 45歳

次の世は医者になりたし大根煮る

原田 規子 57歳

岐阜県

比べちゃう自分の顔とパンジーを

熊﨑 琉隼 11歳

どこにでも入ってはしゃぐ隙間風

梅田 優有 14歳

椅子二つ足している母年の夜

門前 凜音 15歳

しまわれてうつむき加減の扇風機

多田 悠夏 28歳

生き生きと女装の男子文化祭

眞鍋 倭文子 72歳

静岡県

夕焼けに染まった背中見て帰る

櫻井 慎悟 17歳

クワガタを見てもワクワクもうしない

浅野 景星 18歳

猫溶けた窓辺蜜色春溜り

大畑 由佳 29歳

蛇穴を出て玄関で待たないで

鈴木 美由紀 69歳

風光る自転車サイズの町が好き

並木 可雄 76歳

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