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受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

新俳句フォトの部大賞

  • レモンかむ母の助言を裏切って

    茨城県 鳴井 柚紀 25歳

    写真が趣味で、日常的に写真を撮っています。今回写真フォルダにあったこのレモンの写真を見て、幼少期に母とよく喫茶店に行っていたある日を思い出しました。出てきたレモンがお菓子のように見えて手に取ろうとしたところ、母から「酸っぱいよ」と言われましたが構わず取ると、手についた果汁が酸っぱかった記憶から、このフォト俳句を創作しました。大人になった今でも、喫茶店に行くと、ふと当時の事を思い出します。

    俳句も写真も素直で爽やかだった。それぞれにレモンがあるが、この場合、まったく無理なく自然で美しかった。のびのびとした表現が生れて「新俳句フォト」の出発にふさわしい。(選評 浅井 愼平)

新俳句フォトの部優秀賞

  • 俄雨妬けるボンネットを叩く

    熊本県 田島 弘崇 35歳

    ある夏の日、買い物へ行き駐車場に車をとめると、突然大粒の雨が降り出しました。車内には熱を帯びたボンネットを冷ます勢いで降る雨の音が響き、車外では買い物を楽しんでいた人々が雨を避け走り回っていました。そんな光景を見て、俳句を詠みたくなりました。

  • この国に誇れるものや冬支度

    長野県 溝口 祐子 49歳

    去年の秋、山梨県の岩波農園さんで富士山をバックに吊るし柿の写真を撮りました。冬支度は日本が誇れる伝統のひとつなのではないかなぁと思い詠みました。我が家でもこんなに立派な柿ではありませんが、(冬支度の一つとして)毎年干し柿を作っています。両親から教わり子へと繋いでいきたいと思います。

  • ふるさとよ東京には二月がない

    東京都 門 未知子 71歳

    二月は歳時記で春の季語ですが、私の生まれ育った富山の二月は寒さが一番厳しい印象が残っています。東京に住むようになり暖冬のせいもありますが、田舎では想像できなかった温かい二月で北国の人たちには申し訳ないような気持になりこの句を詠みました。

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