受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

佳作特別賞

木枯らしや欠席してる前の席

三重県 南 友春 16歳

冬銀河父と呼んでた人の背中

三重県 坂下 結衣 20歳

たよりない首を支えて初節句

三重県 高尾 夏子 29歳

歯にひびく重圧ああ冬銀河

三重県 山田 奈都子 38歳

私でも作家になれる星月夜

三重県 荒井 紀恵 46歳

包丁を入れて空豆笑わせる

三重県 田中 亜紀子 48歳

五線紙のいつぽん朱夏の水平線

三重県 増井 章子 51歳

春の田に鳥獣戯画の宴あり

三重県 吉原 幸宏 63歳

薔薇園の濃き香を撮れたかも知れぬ

三重県 権蛇 邦子 70歳

ひとつづつ鱗をはがす寒晒

三重県 平賀 節代 72歳

この道の行きも帰りも石蕗の花

三重県 紀太 元弥 79歳

ぼくはいま図かんよんでる秋の空

滋賀県 松浦 蒼空 9歳

会うたびにどんぐりくれる近所の子

滋賀県 馬渕 麗梨 14歳

あいあい傘今も机にあるのかな

滋賀県 上西 桃恋 14歳

雨の中走る自分は虹のよう

滋賀県 梅村 風生 15歳

五月雨に濡れる制服火のにおい

滋賀県 上野 碧月 16歳

鶯よ父の口笛届いたか

滋賀県 大道 波都子 16歳

大みそか使いふるした文房具

滋賀県 馬場 凪沙 17歳

受験生一色刷りのカレンダー

滋賀県 中野 晃帆 17歳

味見してひと足早いお正月

滋賀県 青木 野々花 17歳

名残雪届かぬ思い踏みしめて

滋賀県 森野 颯 17歳

昼寝の子埴輪になりし夏休み

滋賀県 杉浦 綾香 48歳

雨音を足裏で聴く小六月

滋賀県 堺 紀彦 48歳

ビル風のまみれる人の寒さかな

滋賀県 岡崎 禎夫 54歳

定年日軒の燕の巣は静か

滋賀県 梶木 明 63歳

もんしろちようおてがみよんつうとどけます

滋賀県 原馬 正文 64歳

みな違う星を見ている葱坊主

滋賀県 東野 了 72歳

タマムシの光るすがたはにじのよう

京都府 高木 晋 9歳

仁王様冬も裸で守る門

京都府 破田野 智皇 10歳

雪だるまじゅくがあるから作れない

京都府 八木 美奈子 11歳

雨の日の運動場のアマゾン川

京都府 吉村 心 11歳

お祭りですくった金魚よくしゃべる

京都府 髙野 光沙 12歳

楪や頭の回路は停止中

京都府 越浦 綾音 12歳

風光る卵がさけたオムライス

京都府 大槻 圭佑 13歳

昼下がり庭から香る花山椒

京都府 藤井 海音 14歳

山笑う手頃な赤いシャープペン

京都府 岩井 悠希 14歳

もういいかいのどかな風にまぁだだよ

京都府 大橋 瑠美 14歳

弟のめんどうを見る子どもの日

京都府 小谷 優奈 15歳

しゃぼん玉光が当たればレインボー

京都府 辻井 香帆 15歳

たんぽぽがくらげのようにおどっている

京都府 岡地 美沙希 15歳

風を切り父のシュプール追いかける

京都府 菅原 龍佑 15歳

春愁や渡せなかった花束は

京都府 松岡 義矩 16歳

電車から小川のように降りてゆく

京都府 木曽 千智 18歳

田舎道アイスと一緒に影並ぶ

京都府 濵田 一絵 19歳

満月は伝奇小説好きの月

京都府 渡邉 一輝 20歳

秋の夜ちょっと火星へお買い物

京都府 松宮 静香 21歳

先生は画鋲を留める秋の暮

京都府 皆川 大那 21歳

菜の花に思いを馳せる四畳半

京都府 越後 堅斗 23歳

嵐電の改札抜けるあいの風

京都府 大野 芽衣 25歳

ぬばたまの夜をぎょろりと春の月

京都府 鹿谷 有由希 25歳

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