受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

佳作特別賞

水仙や青き影ひく切通し

神奈川県 原田 博之 65歳

ポンポンを付けて仕上がる冬帽子

神奈川県 鈴木 ひろか 68歳

かなかなや地平線までバスがゆく

神奈川県 芳賀 理音 69歳

秋深しぽつんと一つ角砂糖

神奈川県 内藤 保幸 70歳

鎌倉の海ひきつれて電車来る

神奈川県 青木 多津子 73歳

名月やひとり座したる通過駅

神奈川県 島田 紀行 73歳

繭玉や柱の傷に四分音符

神奈川県 藤井 正克 74歳

宇宙からのぞく地球の朧かな

神奈川県 松田 ます子 75歳

山葵田は光と水の話し声

神奈川県 折山 正武 75歳

夏山や固く握りし塩むすび

神奈川県 岡部 二九雄 76歳

たんぽぽや球拾ひの子まだ補欠

神奈川県 馬場 身江子 80歳

日に三句立春からの用意どん

神奈川県 宇乃 美津子 82歳

二歩三歩右へ後ろへ初日の出

神奈川県 德永 みどり 83歳

つばめ飛ぶドーナツ型の競技場

神奈川県 永井 良和 83歳

同じもの見て来し夫と小六月

神奈川県 金子 経子 84歳

幼子の指で指揮する蟻の列

神奈川県 関和 啓三 86歳

駅前のひまわり疲れたとも言えず

神奈川県 酒井 隆二 87歳

手強きは因数分解ヒアシンス

神奈川県 川邊 多美江 92歳

もみがらはちくちくいたい山のよう

新潟県 小池 琉生 7歳

フルートのえんそう秋にのみこまれ

新潟県 安達 五十鈴 8歳

貉の子春の温もり感じてる

新潟県 棚橋 拓海 14歳

この心すべてかき消す滝の音

新潟県 川口 桃花 14歳

冬の暮明かりが灯る僕の町

新潟県 片山 真悟 15歳

弟に筆順教えるお正月

新潟県 樋口 幾翔 15歳

元素記号なんか好きだよバナジウム

新潟県 渡辺 颯太 16歳

愛猫の鼻桃色の冬の朝

新潟県 菅野 緒実 16歳

夏山へ続く電柱等間隔

新潟県 藤巻 圭介 26歳

お正月旨いと気づく親の味

新潟県 佐藤 亮太 30歳

鈍行に夢と小説携えて

新潟県 石田 祐己 30歳

あの娘とは敬語のままでまた四月

新潟県 佐藤 玲衣 36歳

やわらかな風が仕上げる花衣

新潟県 若井 和美 38歳

台風の一重瞼はくっきりと

新潟県 小山 孝治 63歳

正調も乱調もあり虫しぐれ

新潟県 山浦 純子 76歳

深山ざくら中学校は網の中

新潟県 早津 邦彦 78歳

パキパキパキ自転車で柿の葉ふむ

富山県 河原 詩緒里 11歳

陽炎と人工芝と青春と

富山県 中村 美遥 18歳

立ち漕ぎで涙乾かす零時過ぎ

富山県 寺迫 太陽 21歳

口紅がはみ出す今日は入学式

富山県 吉村 真由子 26歳

枝豆のふさと三人家族かな

富山県 陸田 陽介 38歳

履歴書に職歴並べ若葉風

富山県 土肥 大介 41歳

冬のにおい短かったな三年間

石川県 南 佑羽 18歳

ボランティアの英語拙し春の雲

石川県 東 美里 18歳

たんぽぽや赤子ゆっくり手を開く

石川県 沖野 晶子 56歳

冬の虹ぶっきら棒に突っ立てり

石川県 木村 寛伸 60歳

初日記開けば月日走り出す

福井県 三ツ山 涼雅 19歳

星流るイルカの群れの眠る海

福井県 橋本 美重子 66歳

虹架かる今日は祖父の退院日

山梨県 野澤 真穂 16歳

忘れ霜失せる校舎とタイムカプセル

山梨県 山口 莉穂 18歳

いつの間に猫の家来になっている

山梨県 内藤 里奈 30歳

髪切れば耳に冴えたるイヤリング

山梨県 安東 千早 31歳

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