受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

佳作特別賞

深呼吸空へと雪が帰ってく

東京都 前田 春果 15歳

秋雨が降りしきる夜に手紙来る

東京都 秦 茂宏 15歳

ラケットをたずさえて行く朝顔市

東京都 下津 智志 15歳

水羊羹冷やしておいたはずなのに

東京都 島田 ゆり子 15歳

ぼくだって布団の中で丸くなる

東京都 神田 瞭 15歳

霜柱刻むリズムと好奇心

東京都 星 佳汰 15歳

昨朝と同じ日だろうか初日の出

東京都 吉田 直玄 15歳

鍋の夜みんな眼鏡をはずしだす

東京都 望月 智喜 15歳

初写真零時零分零々秒

東京都 德増 海斗 15歳

年賀状塾から一枚自分宛て

東京都 緒方 太一 15歳

初市の凍てたる鮪同じ顔

東京都 寺山 諒 15歳

霜枯れや歯車欠けしオルゴール

東京都 島田 恵太朗 15歳

校庭に虹をつくった散水機

東京都 渡辺 裕矢 15歳

鞦韆や成層圏に風一つ

東京都 井上 瑛資 15歳

春風が私と水面をさわがせる

東京都 佐藤 万桜子 15歳

ただひとり定期券買う冬の朝

東京都 髙見澤 賢一 15歳

セミの子を見届けた夜の僕と父

東京都 相澤 奏太 15歳

冴ゆる空昨日と今日の境無し

東京都 澤田 咲良 15歳

夏の海ペットボトルに閉じ込める

東京都 浅川 萌 15歳

囀をくぐって始業にすべりこみ

東京都 石塚 結衣 15歳

出遅れてひとり漂う雪虫や

東京都 山口 佑 16歳

鈴虫や夜にうるさい冷蔵庫

東京都 須賀 結衣 16歳

仰向けの私の靴と入道雲

東京都 伊関 智栄 16歳

ローファーとなびく黒髪春光る

東京都 外川 夏奈子 16歳

お雑煮で心も溶ける午後一時

東京都 青柳 理子 16歳

寒稽古道場の中燃え盛る

東京都 山本 桜子 16歳

息吐いて自分で作る雪景色

東京都 山根 静悟 16歳

寒いねと嘘つき君を抱きよせる

東京都 放生 藍斗 16歳

沈黙で動きが鈍るボールペン

東京都 小山 夏瀬 16歳

虫の声重いかばんを道におき

東京都 山下 迅 16歳

赤信号息を切らせば冬が来る

東京都 永野 誠人 16歳

会社員山茶花のごとく電車乗る

東京都 村上 陸 16歳

待ちわびて背丈を測る子供の日

東京都 小田垣 真加 16歳

春風が校門までの案内人

東京都 香取 美咲 16歳

寝正月隣にサメのぬいぐるみ

東京都 太田 夏凜 16歳

バリカンが刈り込む父の衣替え

東京都 佐藤 彩希 16歳

紙めくる音が重なる試験場

東京都 内海 智玖 16歳

日常を過ごしていると年明ける

東京都 五十嵐 紗彩 16歳

太平洋僕の声をも吸いとった

東京都 安東 詩由 16歳

僕たちの不完全な夜青い冬

東京都 松芳 七海 16歳

風の子は卒業しました十六歳

東京都 内堀 さやか 16歳

マラソンの息が過ぎたる霜日和

東京都 浪間 汐織 16歳

妹よサンタにあまり無理言うな

東京都 荒瀨 大介 16歳

速歩で神社参れば吉の紙

東京都 寺田 修也 16歳

バレンタイン静かに秘める恋心

東京都 劉 勁妙 16歳

冬休み宿題少しとなめていた

東京都 神代 大輝 16歳

年越しを静けさの中一人跳ぶ

東京都 井上 美優 16歳

冬枯れとヒロシマの空ひとり立つ

東京都 原田 佐和子 16歳

赤とんぼ君もひとりか僕もひとりか

東京都 藤野 竜多 17歳

好きなのに遊んでくれない爬虫類

東京都 大貫 陸 17歳

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