受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

都道府県賞

広島県

池のこいこおりの下はどんなせかい

増中 愛珠 8歳

マフラーのまき方変える恋始め

堂森 心晴 11歳

日本地図下から見るとリスになる

松本 小依 12歳

仔馬の足支えているよ青草が

ビリングスリー 沙亜羅 15歳

雛人形今では自分で準備する

丸山 柚奈 15歳

山口県

涙さえ吸い込む青空桜桃忌

坂本 亜樹 14歳

香水の瓶に詰めたる憂ひかな

清水 瞳美 15歳

留守電の消せぬ声あり冬の星

磯部 多恵子 60歳

枯葉踏む歩幅は狭き湯守り人

髙木 潔 67歳

一茶にも兜太にもなり春灯

木村 武馬 75歳

徳島県

秋の風かれはにのって出ぱつだ

かわ野 まりい 8歳

神棚とぼくの心をそうじする

倉敷 信之介 11歳

方言が抜けてきた頃帰省する

座波 世奈 22歳

産声が師走の朝に透き通る

石田 薫 33歳

主語のなき会話で弾む老の春

島 美代子 76歳

香川県

ラムネ干す子まだ喉仏持たぬ

高木 伸太郎 14歳

秒針に吸い込まれそうな大晦日

中津 はるか 22歳

冬の街光と影の反射鏡

山地 みゆき 45歳

木守柿父の書斎の煙草盆

香西 富美子 70歳

寒椿きれいな耳をもち歩く

布戸 道江 75歳

愛媛県

ふり仮名をつける優しさ春眠し

山口 輝 15歳

鰯雲少しお話しませんか

河野 勇斗 16歳

お正月やけに素直な子どもたち

西池 春菜 16歳

春眠はバナナの中にいるような

加藤 真理子 56歳

裸の子雲に匂があると言う

乗松 光子 67歳

高知県

君の声私の心をたんぽぽにする

八木 莉都 14歳

石の上セミのぬけがら少年期

谷 悠斗 16歳

放課後の迫る夕刻本の森

谷 萌乃香 17歳

如月よ何をそんなに急ぐのか

川上 晋平 17歳

靴紐を直すと傍にはどんぐりが

河村 朱音 21歳

福岡県

鳴り響く光のような除夜の鐘

二郎丸 朝陽 13歳

教室に残していくのは夕日だけ

中西 鈴純 15歳

ふわふわの心で焼けたよホットケーキ

平野 里美 27歳

春うらら時計回りの寝相かな

好山 江里奈 30歳

扇風機進化の過程で羽なくす

伊佐 一毅 34歳

佐賀県

洗たくき服のよごれを食べてゆく

池田 大せい 9歳

弓始め吐く息白く空気射る

山口 真子 14歳

山見つつ光の坂を大滑走

原田 幸子 16歳

スエードの靴をおろして秋を踏む

龍野 七重 40歳

夏がゆくこわれたラジオと波の音

福野 留美子 53歳

長崎県

花ふぶき花から私へ手紙です

平山 仁和 12歳

ひまわりも今日は日傘がいるみたい

角田 愛優 15歳

弟に秘密が増えたクリスマス

鹿子木 慧 15歳

冬支度去年の思い出ポケットから

近藤 綾花 26歳

ランドセルそっとひとなで薄ぼこり

阪口 真千 26歳

熊本県

天の川宇宙の向こうへ会いにいく

鈴山 晴花 10歳

さようなら手のひらあげて秋おわる

清崎 苺花 11歳

春風をリュックに入れて登校す

前田 茉莉子 34歳

コオロギを胸ポケットに連れ帰る

菊川 美咲 37歳

添い寝して結んだ手と手そっと解く

水島 春美 48歳

大分県

くぬぎの樹坂を転がる秋一つ

秦 ひまわり 15歳

あじさいに滴る水は星のよう

野田 連太郎 16歳

普段着のあなたに会いに夏期講習

針尾 建太 21歳

風花よ故郷はもう積もったか

浜田 千鳥 36歳

夜桜に蒔絵の中の人となる

坂本 洋一 57歳

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