伊藤園 お～いお茶新俳句大賞
第三十回
佳作特別賞
おじいちゃんスマホデビューは文字一つ
秋晴れの山によびかけこだまする
ういているだれの字かな冬のまど
雪だるまみんな気持ちが一つなる
しもやけが真っ赤な顔でこっち見る
すすきたち風がふくたびけんかする
れんぞくで声かけあってなわをとぶ
冬の風おうちはどこかなまいごかな
初雪が強弱なしでふってくる
青空はつばめが行きかう商店街
はらの虫チャイムの音よりでっかいぞ
春の山花のシャワーのおよめさん
氷点下指も頭も働かぬ
かみのけで天気がわかるよつゆのじき
はずかしいいつもかくれるぼくザリガニ
隙間風冬からもらったごあいさつ
あなぐまは起こさないでね冬みん中
赤ちゃんの周りにできる家族の輪
もみじの木泣いて育って赤くなる
幻の絵の具でぬった夏の空
トンボ達いつまで続くおにごっこ
息を吹くオーロラうつるしゃぼん玉
あんぽ柿おばあちゃんちを思い出す
種の中願いがいっぱい詰まってる
春がきてこたつがどっかに行っちゃった
春時雨にんじゃのようにふってくる
風邪ひかぬばあちゃんきっとサイボーグ
北風がプッププップと目にささる
道ばたに笑顔生まれる雪だるま
小鳥たち小さい小さい合唱だん
桜まうにこにこ笑顔アルバムに
トンネルを走りぬければチューリップ
旅行から帰って来たのはツバメかな
あのイチョウあと一枚で枯れ木かな
節分のお豆は小さな戦士です
しも柱おのれを信じ持ち上げる
風がふき心とゆれるたこの糸
冬将軍半そでマンは負けないぜ
バレンタインかばんの重さ変わらない
チューリップ昼でも夜でも歌ってる
山の上ねっころがると星さわぐ
パチパチとかみのけ立つと冬がくる
えんぴつの長い芯には夢いっぱい
春の夜窓の外から町の音
時計草時間がほんとにわかるかも
お気に入りわたしのかさは雨の色
夜の森ふくろうの目はおほしさま
夏の雲明日の天気の占い師
大福の豆の塩味春隣
サンタさん前借りって出来ますか
