受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

佳作特別賞

静止画の夕暮れ写す大干潟

佐賀県 横尾 剛 43歳

あめんぼや三次元とはまだ知らず

北海道 平松 泰輔 44歳

青空を会議の中で考える

埼玉県 田村 宏幸 44歳

生れし児がもう見上げてる大銀河

東京都 山口 美鈴 44歳

しやぼんだま白寿に吹くと決めて吹く

東京都 宮本 ひかり 44歳

百歳の祖母の寝言や四月来る

東京都 佐藤 彩 44歳

ニキビかな腫物かなお歳かな

東京都 松下 宏史 44歳

ふるさとの冬の欠片を持ち帰り

栃木県 半田 良浩 45歳

自由席よりも自由に春の海

静岡県 杉山 聡 45歳

おじぎしてクスクス笑う稲穂かな

三重県 冨久 美佐子 45歳

うなぎ屋の名刺をそっと嗅いでみる

大阪府 高橋 涼子 45歳

一本と畳が響く背負い投げ

和歌山県 大西 宏幸 45歳

水仙や鏡の池に凛として

埼玉県 岡田 かおり 46歳

ごめんねとねの付く言葉温まる

東京都 成田 恵子 46歳

故郷に幸せの種蒔きに行く

兵庫県 中木村 佳子 46歳

じつは僕のリュックの中に月がある

奈良県 中谷 ひとみ 46歳

鬼灯や夕日重ねて朱くらべ

山口県 吉田 悦子 46歳

音楽会マンボのリズムで散るもみじ

愛媛県 石野 寛子 46歳

竹取の音読響く夜学かな

佐賀県 森永 央子 46歳

太宰読む子の背筋伸び夏休み

山形県 槙 光典 47歳

一月の空へ青年のオカリナ

山形県 菅原 誠 47歳

ロボットと目と目の合わぬ万愚節

栃木県 菊池 洋勝 47歳

隣室のラジオの落語春うらら

栃木県 青柳 婦美子 47歳

会いたいな初雪の日に走り出す

神奈川県 内田 孝子 47歳

石仏のいびつな頬に春一番

長野県 伊藤 あけみ 47歳

言い訳ももう仕舞いなり猫の恋

愛知県 小木曽 早苗 47歳

夏の月唇ツンと尖らせて

大阪府 櫻淵 陽子 47歳

運動会我が子のほかは万国旗

宮城県 蓮見 慎太郎 48歳

妹が母となりたるシャボン玉

神奈川県 山田  知明 48歳

ポケットの中で待ってるサクラサク

神奈川県 藤澤 陽子 48歳

すくった金魚私の心が救われる

静岡県 尾白 栄子 48歳

二の腕に危機感覚える衣替え

愛知県 米谷 佳世 48歳

革靴のひもがほどけてつくしんぼ

兵庫県 西端 康弘 48歳

英単語もみじあかりが照らし出す

韓国 武山 弘子 48歳

物干しに止まった使者に秋を知る

宮城県 佐々木 ひとみ 49歳

手術台私はペンギン泳ぎ切る

東京都 小林 浩子 49歳

八月や路面電車の深い傷

東京都 大平 卓也 49歳

白鷺を見つめる吾も忍び足

東京都 疋田 博昭 49歳

お兄ちゃんになったばかりの手に桜

愛知県 本谷 亜紀子 49歳

ふるさとの表面張力山眠る

京都府 小見 伸雄 49歳

冬の雨誰かがボタン押している

大阪府 木崎 善夫 49歳

近づけば一つ呼吸す冬の蝶

山口県 篠原 智子 49歳

マンションの廊下ボクらの競技場

熊本県 松川 千晶 49歳

長すぎる暗証番号蝉しぐれ

北海道 奥山 真由美 50歳

雨音の乱れは樋の外れかけ

東京都 藤木 隆 50歳

満月を連れて急ぐや誕生日

東京都 井出 孝江 50歳

旅支度鉛筆1本紙1枚

東京都 椿 史子 50歳

五十路でも頭トントンしてほしい

東京都 林 優子 50歳

合唱に誘われ出づる雪間草

神奈川県 清水 理佐 50歳

一滴落ちてきそうな天の川

愛知県 井深 靖久 50歳

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