受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

佳作特別賞

派手な色纏う虫見て夏を知る

東京都 川北 明日香 20歳

平成さんお疲れさんと除夜の鐘

東京都 荒井 流風香 20歳

里帰り無人の道に信号機

東京都 徳家 礼応 20歳

遠く見ゆ丘の灯台春の風

静岡県 帖佐 立花えんりけ 20歳

ばあちゃんち匂いはいつもお線香

静岡県 山本 果美 20歳

幸せを運ぶ屋台か鯛焼き屋

愛知県 竹田 敦哉 20歳

飲みに来た友が自分を置き土産

広島県 正田 大和 20歳

蝉の殻夏の匂いに誰の影

長崎県 赤坂 乃莉子 20歳

ピンと張る僕の背筋と障子の戸

鹿児島県 島田 晴菜 20歳

春昼や教卓からの子守唄

鹿児島県 日渡 彪介 20歳

人ごみの駅のホームの冬の風

沖縄県 崎間 祐太 20歳

たくさんの人間やめた案山子たち

台湾 蘇 西晴 20歳

夏の月花嫁になる姉の靴

台湾 陳 俐文 20歳

目が覚めて猫の重さや山眠る

台湾 沈 毅軒 20歳

湖に自由な波が笑ってる

中国 何 佳宜 20歳

葉を撫でる二人の傘へ月明かり

中国 楊 晗 20歳

地平線届かぬ景色よ蜃気楼

北海道 北村 聖幸 21歳

編み物す彼女の爪は桜貝

群馬県 新島 莉菜 21歳

空見上げ瞳におちる冬の星

東京都 石丸 翔大空 21歳

ワイシャツの襟に逃げ込む冬の風

東京都 佐藤 七海 21歳

ゆびさきの銀河のかけら蝶蜻蛉

神奈川県 宇野 菜々恵 21歳

甘えてもいいよ初雪つもったら

神奈川県 原野 美優 21歳

逆らえず右向け右の風見鶏

神奈川県 石田 竜也 21歳

冬ってよなんでもかんでも白いよな

神奈川県 谷津田 圭太 21歳

二十代胃袋の中は大宇宙

神奈川県 堀井 健太郎 21歳

春前線洋服屋からやって来る

静岡県 瀧上 幸香 21歳

方言で蘇ってきた祖母の顔

静岡県 渡邊 恵 21歳

寒空と慣れないスーツと革靴と

愛知県 鎌倉 凌哉 21歳

それぞれの進路が決まり山笑う

滋賀県 板村 直哉 21歳

たんぽぽを摘んでは飛ばす春の空

広島県 橋本 彩花 21歳

告白に気付かぬような君だった

広島県 朝原 優子 21歳

空き缶に音を奏でる春時雨

広島県 宇都宮 夏鈴 21歳

春をまつ風をいっぱい背に受けて

広島県 藤井 隆史 21歳

日焼けして来世は心太がいい

愛媛県 山口 拓馬 21歳

鉛筆の折れたままなり梅雨晴間

福岡県 若松 大生 21歳

野良猫にエサ帰り路にイワシ雲

秋田県 鈴木 快都 22歳

枯枝でオーケストラの指揮をとる

東京都 土屋 太樹 22歳

雲だけが雪のありかを知っている

長野県 中野 香澄 22歳

笑い皺深く刻んだ者が勝ち

愛知県 能城 奈未 22歳

ストローを噛んだ少女の日の弱さ

大阪府 村川 歩里 22歳

ため息に湿りはじめるマスクかな

島根県 田村 穂隆 22歳

しゃぼん玉家に子猫が住みついた

愛媛県 真庭 伸悟 22歳

居眠りの角度菜の花揺れている

福岡県 山田 恵美 22歳

青春を横目で笑う青い僕

福岡県 馬場 健士朗 22歳

東京の雪を待ってる雪だるま

東京都 尤 文杰 23歳

クリスマス銀杏の下に古いチャリ

東京都 鄭 天翼 23歳

かき氷透かして見れば日本海

東京都 上田 桃子 23歳

肩寄せてふくら雀の大合唱

東京都 沖山 舞 23歳

肺までも青くつらぬく夏の空

東京都 高橋 千帆 23歳

荒星や猫は遠くを見つめてる

東京都 高野 咲季 23歳

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