受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

都道府県賞

千葉県

咲いてやるコンクリートの割れ目から

大住 陵生 12歳

夕焼けを切り取りはった柿の実か

今井 美月 13歳

冬銀河カンパネルラと共にする

山上 出雲 16歳

停電に気づかぬベガとアルタイル

阪内 佑利華 19歳

今日の陽はミディアム以上布団干す

鈴木 一弘 77歳

東京都

音立てずでっかい態度の入道雲

石川 実彩 13歳

雪だるま次の日見たら年老いた

下出 彩也菜 13歳

初詣君より長く手を合はす

齋藤 のぞみ 18歳

かまきりがうわ目使いで見てる夏

寺﨑 航平 23歳

わけもなく走る三歳風光る

村上 一德 42歳

神奈川県

えん筆は小さくなるほど宝物

深道 想 11歳

父とする少し手加減腕相撲

諸伏 健太 17歳

水平に戻るシーソー秋深し

池田 洋子 21歳

「餅いくつ?」尋ねる幸せ湯気に見る

河野 未瑛 33歳

膝深く折って牡丹に向き合える

小林 美代子 80歳

新潟県

友の瞳と氷柱に歪み映る僕

齊藤 健人 15歳

寒いねと何度か言うと春が来る

佐藤 楓華 16歳

抱えたる銘菓の重み初列車

小林 峻司 24歳

風光る少し高めのポニーテール

高橋 梨穂子 25歳

雪掘れば童心ぽっと顔を出す

荒井 千代子 65歳

富山県

かきぞめで力いっぱいかくとやま

新鞍 朋香 6歳

朝の雪風とともに鳥になる

牧田 香朋 8歳

母の置き手紙の上にみかんあり

蒲田 彩乃 11歳

白鳥が雲の中にまじってる

村口 翔琉 11歳

試験後はバターが溶けたような君

原 寧子 41歳

石川県

鯉の口水面の紅葉にキスをして

牧 結穂 16歳

夏深し無人の浜で哲学者

高田 英樹 38歳

小走りに届けし湯気の栗おこは

新屋 由美子 65歳

ビー玉を割り月光を解き放つ

山下 良子 65歳

草刈りの丸き背中に驟雨来る

林 道子 76歳

福井県

向日葵が咲いて笑顔があふれだす

吉池 紗江 16歳

地に影を水に姿を初燕

野村 尚生 17歳

夕焼けを使い切るまで逆上がり

中川 潔 53歳

ポケットの昨日を捨てに春の海

三ツ山 寛輝 55歳

花筏国境のない世界地図

内藤 尚子 64歳

山梨県

あの星をとって食べたらあまいかな

新中 理王 7歳

春風をさわってみるとやわらかい

功刀 紀花 11歳

足よりも顔が前出る運動会

芦澤 直子 33歳

この暑さ円周率のごと続く

天野 昭正 76歳

草が取れ角が取れたる米寿かな

清水 睦美 87歳

長野県

バーベキュー森の香りが調味料

青山 遊 10歳

冬帽子幼子の目を隠したる

池田 智美 22歳

鳴きなれぬ鈴虫とゐる改札口

穂苅 裕毅 29歳

食ひ違ふ話のつきぬちやんちやんこ

小林 京子 54歳

釣り針の外れし岩魚宙を飛ぶ

西 幸敏 70歳

岐阜県

春風が通るとさくよ庭の花

河合 建太朗 9歳

足跡のたんていごっこ冬深し

野田 陽太 9歳

とりたちのおしゃべりルーム柿の木は

村井 桃子 11歳

スカートの襞にアイロン聖五月

勝 千紘 33歳

春火鉢祖母の話に続きあり

今村 美津子 68歳

静岡県

人間もペンギンになる冬の朝

見機 羅良 13歳

春が来て新しい坂駆け上がる

小田巻 優来 13歳

さか上がりミスると地球がおっこちる

野間 光我 14歳

音楽の世界にすぐに逃げる冬

高橋 篤哉 15歳

皿の上一つしかない蓬餅

今別府 映月 17歳

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