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受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

都道府県賞

北海道

思い出の中でも溶ける雪だるま

齊藤 春那 14歳

幸せのショートカットで夏勝負

田中 香澄 16歳

冬が来る私の五感は知っている

大場 百華 17歳

帰れないあなたを祭りに誘うまで

前田 理沙 23歳

黒豆を食べに帰るという息子

丸山 雅代 57歳

青森県

赤とんぼ一人でぼうけん自由だな

小田切 由寿 8歳

雪の下もぐらがせっせと工事中

蛯名 尊琉 11歳

てのひらに小魚すくう春の水

遠山 由樹 17歳

ゆく人の履歴が残る雪の道

新圖 すず菜 29歳

会いに行く理由がほしい夏の月

田中 馨子 31歳

岩手県

朝いちばんサドルの露を拭いてゆく

長久保 博紀 21歳

よく笑う母ですさくら満開です

髙橋 倭子 21歳

畑から手を振る祖母がくれた夏

小山 佳奈 28歳

稲刈やオーナー制の千枚田

小笠原 祐子 48歳

かたくなに口を結ぶ子猫柳

中村 セイ子 72歳

宮城県

母ちゃんの麦茶一口夏が来る

齋藤 真満 15歳

悩みごとちっぽけだなと月をみて

沼田 佑翔 17歳

詰め込んだキャリーケースと盆休み

松下 隆 30歳

たんぽぽも夢を持つのと問う瞳

柳沼 祥子 33歳

春というタオルケットにくるまれる

山上 秋恵 42歳

秋田県

くやしさが枯れ葉になって落ちてくる

村上 琉青 13歳

暑いねとそっと麦茶を手渡した

及川 晴賀 17歳

なごり雪本日母校閉校す

赤川 チカコ 53歳

カピバラの湯船にふわり雪の花

鈴木 仁 57歳

美術室大向日葵が覗いてる

藤 たけし 82歳

山形県

ゆきだるまほしをみながらいびきかく

清野 羽玖 7歳

白鳥と共に空飛ぶ白い雲

国分 那智 12歳

ぬれた頬触れる桜はやわらかい

渡部 さゆり 32歳

鍵盤のタッチかろやか水温む

鈴木 陽子 39歳

脱ぎ捨てたコートに雪の匂ひあり

奥山 則子 65歳

福島県

夕やけがりんごといっしょにそまってく

阿部 愛央 8歳

「青春」を意訳するなら「いちご」かな

木下 峻一 17歳

春一番シャツは空へと行きたがり

添田 喜彦 48歳

ザバザバと食む晩秋のシュレッダー

齋藤 美都里 51歳

あの雲にたんぽぽ咲いていないかな

天野 明 81歳

茨城県

お父さん雪の中から帰って来た

佐藤 柚菜 9歳

ウグイスに止まられ微笑む大仏様

秋山 実咲 14歳

向日葵の波を駆け抜け秘密基地

木内 実希 18歳

初恋は実らなくとも春は来る

山本 敏恵 37歳

春愁をすきまに詰めて旅鞄

小沢 真理子 60歳

栃木県

北風はいつもどこかで吼えている

本澤 暖揮 11歳

山笑う制服パリッと着こなして

高田 明佳里 14歳

煮干し見てメダカだよねと笑う甥

大澤 映美 21歳

サンタへの手紙で気付く子の成長

岡 諒 31歳

菜の花や旧仮名遣いの坂の町

木村 一則 66歳

群馬県

春風と共にたばねる君の髪

桑子 実里 16歳

フェンス越し友に届けと声からし

澤野 力生 18歳

自転車で挑む上州からっ風

神戸 香 37歳

春うらら掃除ロボット充電中

永島 直子 62歳

缶蹴りの少女ひらりと秋夕焼

千島 宏明 66歳

埼玉県

応援がいっぱいつまるにぎりめし

桑原 紳太朗 12歳

月をみる見えない世界に灯がともる

飯野 彩花 13歳

アサガオの隣に君の焼けた肌

伊藤 まい 14歳

ヤドカリよ俺もまだまだ仮の宿

関根 良輔 32歳

雨粒のすだれを覗く幼い目

齋藤 香代子 37歳

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