伊藤園 お～いお茶新俳句大賞
第二十九回
佳作特別賞
えんぴつをいっぱいけずってもみじがり
ドアの音かならずうごく犬の耳
愛犬の長生き願う初日の出
パパ休みほとんど雨ほとんど鍋
雪だるま笑っているよみかんの目
タンポポが町の住民仲間入り
てんとう虫菜の花の家でかくれんぼ
雪だるまリズムに乗って作ったよ
しゃぼんだま元気を乗せて風に乗り
飛べよ飛べいとしい小鳥ふるさとへ
ななかまど小さな夕焼け実ってる
けんかした真上の空に虹色が
まだねむい小声でささやくふきのとう
寒くても雀が僕を起こしにくる
のうみそは年中無休営業中
たそがれに海はひっそり鳴いていた
つるが城桜の中でむねをはる
勇かんな雁が飛びゆく向かい風
夏空に小さい星が前ならえ
うぐいすとぼくが鳴いてる帰り道
大そうじ右から左へよせるだけ
どこまでも飛んでいくよ雪うさぎ
氷柱から合図がきたらコタツ出す
風吹けばようせいがまう雪景色
富士山が近づいて来る冬の空
夕暮れの猫と影踏む家路かな
おさがりの手編みのぼうし雪つもる
けとばしたボールの先に夢がある
若草にピカピカ光る新学期
スイカわり信じるものは自分だけ
ハムスターひざにこはるのあたたかさ
あの雲はとても小さなスキー場
塾帰り真冬の夜空大合唱
さくらんぼ告白されて赤くなる
人指ゆび木になりぼーっとトンボ待つ
初もうで兄だけ長い願い事
ニットぼうあの子も私もあの木にも
モンシロチョウ産らん中ですお静かに
ふきのとうお日さま待ってねむってる
黒板を色どるチョークの花畑
寒すぎてズボンがいっしょに凍っちゃう
なわとびをたくさんとんだら虹になる
夏の海無数の光をゆらしてる
雑草があやしくゆれる野分かな
小春日の光で本読む私かな
滝の水桜と共に流れ出す
太陽に連られていったシャボン玉
小鳥鳴くきれいな空に手をのばす
初詣飴切る音が鳴り響く
大根をおろす係はいつもぼく
