受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

佳作特別賞

円熟はやがて目に見ゆ秋薊

岩手県 吉田 織絵 43歳

少子化の屋根裏に住むアライグマ

東京都 山口 美鈴 43歳

このメニュー美味しそうよりインスタ映え

愛知県 嶋村 利栄 43歳

紫陽花と雫が語るものがたり

大阪府 東 努 43歳

調弦の音に誘われ春うらら

山口県 甲斐 和雅 43歳

からころと春をまわして万華鏡

宮城県 小野寺 雅美 44歳

庭土に寝かせられたる大根かな

東京都 今村 真有子 44歳

見えるものだけを信じたうさぎの子

東京都 野村 雅子 44歳

止まらない前世はきっと回遊魚

東京都 宇野 信子 44歳

花散らし傘に名残の色がつく

東京都 加藤 康一郎 44歳

春泥の僅かにかをる指相撲

東京都 箕輪 賢次郎 44歳

年取るとぬいぐるみにも話すのさ

神奈川県 松山 しのぶ 44歳

あの駅に行けばつながるふるさとへ

神奈川県 高山 なおこ 44歳

夕焼けが隠し味です今日の鍋

静岡県 荒井 紀恵 44歳

初蝶の止まるポストに投函す

千葉県 高橋 三恵 45歳

蒲団干し明日の自分をふくらます

東京都 篠原 裕美 45歳

白球をただ真っ直ぐにつなぐ夏

石川県 神頭 真未 45歳

毛糸編むこころにかたちあるならば

兵庫県 近藤 千草 45歳

キラキララ水と呼び合う小鳥たち

兵庫県 岡本 美香 45歳

花びらを笑顔めがけて吹き咲かす

兵庫県 綾部 豊 45歳

電車待つ人差し指に冬来たる

奈良県 曽根 小絵 45歳

実石榴や右脳と左脳が会話する

長野県 清水 恵子 46歳

鏡拭く朝一番の風光る

長野県 伊藤 あけみ 46歳

早春やベビーカーから目鼻だけ

三重県 渡邊 健治 46歳

御日様を喰らおうとせん鯉のぼり

岡山県 増中 克則 46歳

おもちゃ屋の行列みんなサンタさん

福島県 小平 政利 47歳

話しなど噛み合わずとも毛糸編む

神奈川県 本山 華子 47歳

母という圧の過ぎたる掛布団

大阪府 篠 孝司 47歳

薫風を確かめている深呼吸

兵庫県 三輪 さおり 47歳

オリオン座幾何を習った頃があり

奈良県 田中 美保 47歳

茶の花の充ちて中間管理職

福岡県 鍵和田 徹 47歳

黒猫のするりとぬけて夏暖簾

北海道 兒玉 直子 48歳

愛犬に話すように私にも

群馬県 小暮 妙子 48歳

君の肩風花のごとくふれてみる

埼玉県 新 佳代 48歳

リセットのボタンがなくて夏の果て

大阪府 木崎 善夫 48歳

吊革の揺るるリズムに眠る山

埼玉県 吉岡 徹 49歳

道草をして引き止めた春の恋

埼玉県 濱元 祐実 49歳

振り向かず進む背中に春の風

東京都 鈴木 綾子 49歳

叱らない子育てなのねスイートピー

静岡県 城内 幸江 49歳

ゲーム機の中を旅して終わる夏

愛知県 内山 美紀子 49歳

鳥影にまさる濃さなり梅雨の川

滋賀県 俵山 友里 49歳

寒風に響き渡って灯油売り

大阪府 樋川 真 49歳

蜩や経も一時涼みけり

福岡県 黒木 尚子 49歳

故郷のバスを待つ間に秋がくる

東京都 井上 秀子 50歳

マフラーであんまん包み急ぐ帰路

神奈川県 若洲 千秋 50歳

知らぬ者だから話せる冬の駅

富山県 長谷川 智子 50歳

吸い込まれそうなあなたの目の銀河

山梨県 村田 一広 50歳

贅沢な愚痴こぼしあい日向ぼっこ

愛知県 齊藤 佐知子 50歳

カート持ち特売品まで9秒台

大阪府 堀 恵美 50歳

振り向いて迷うふりするおじぎ草

岡山県 入江 忍 50歳

26 27 28 29 30 34
  • X