過去の受賞作品

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  • 過去の受賞作品 第二十九回 

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

佳作特別賞

ガレージの見返り美人にゃあと鳴く

東京都 曽田 昌弘 38歳

望郷の夢に滴る草いきれ

東京都 稲葉 智子 38歳

哲学書積んで昼寝の青い空

東京都 長峯 雄平 38歳

「はやくして」なかなか折れない千歳飴

東京都 井川 修平 38歳

隅田川江戸の時間が流れてる

東京都 西村 智 38歳

美しさ一枚借りる紅葉かな

東京都 藤田 祥 38歳

カツ丼に願いこめたる冬の朝

神奈川県 相本 芙実 38歳

五月雨に何を想うぞフラミンゴ

神奈川県 宇野 明信 38歳

跳ねるたび春がこぼれる散歩道

新潟県 本間 智美 38歳

お日様をくるんで春のショール巻く

滋賀県 岸本 恵 38歳

アイス舐めべテルギウスをさがす深夜

大阪府 岩城 正弘 38歳

おそろいの帽子目印山登り

大阪府 角浜 早苗 38歳

子と選ぶ苺の色のランドセル

大阪府 東 美沙 38歳

われらかつて魚秋天に放たれり

兵庫県 武田 明子 38歳

欄干に待合狭し渡り鳥

和歌山県 伊藤 良一 38歳

塩抜きの足りぬわかめや男飯

宮城県 野々村 務 39歳

パレットのやうな食卓松の内

秋田県 石田 幸栄 39歳

いい仕事出来た気がする夏の暮れ

栃木県 八木澤 由貴子 39歳

水筒に移しただけのエコロジー

群馬県 大野 麻由美 39歳

あと一人抜きたいと叫ぶ白い息

千葉県 山崎 早苗 39歳

春服という色彩はボタンから

東京都 木幡 忠文 39歳

秋深し背中で語る姉妹かな

神奈川県 ジョン 和美 39歳

青蜜柑まだまだ俺に未来あり

神奈川県 天野 正博 39歳

ばさり切るキャベツのように恋終わる

神奈川県 櫻井 誠子 39歳

外階段白くなりけり法師蝉

静岡県 井出 久美子 39歳

蝉時雨僕はバタ足強くする

兵庫県 橋本 ゆき子 39歳

夕暮れが街を影絵に変えてゆく

佐賀県 天野 厚 39歳

秋風がパイプふかせばひつじ雲

佐賀県 龍野 七重 39歳

つるし柿しわ深々と濃く甘い

鹿児島県 橋口 望美 39歳

青光りカラス飛び立つ夏の路

鹿児島県 池田 史織 39歳

霾天や言葉わからぬ嫁ぎ先

中国 髙田 美樹子 39歳

靴下に穴あき春はもうすぐだ

宮城県 猪狩 明子 40歳

吾子起きて入道雲と背伸びする

千葉県 加瀬 由貴子 40歳

吾子の手がぱっと開いて初夏来たる

千葉県 大林 亜希 40歳

桐箱の日記の母は十二歳

千葉県 山下 和則 40歳

春愁や活字の海へ潜り込む

滋賀県 池内 和世 40歳

自分へのごほうび多し春の水

兵庫県 小西 敬子 40歳

美しき数式ひとつ寒椿

秋田県 冨樫 由美子 41歳

キッチンのわたしを照らす朝の月

埼玉県 瀬戸 桃子 41歳

白鳥のにゆるりと首を畳みけり

千葉県 土井 理恵子 41歳

柳の枝ぐぐぐと下げて雪秤

東京都 渡部 智子 41歳

引越便寂しさだけを置いてった

東京都 今林 宏文 41歳

春巡り青のあとさき何色か

東京都 大橋 美帆 41歳

あと一歩踏み出す勇気夏の海

新潟県 渡邉 暢之 41歳

この夏は水滴までも応援歌

奈良県 吉野 麗子 41歳

二学期の匂い駆け出す糊のシャツ

岡山県 浅野 麻紀子 41歳

曼荼羅の塗り絵のつづき星月夜

愛媛県 杉野 祐子 41歳

校庭の大暑の中に置く記憶

東京都 下山 桃子 42歳

信号のまばたき鈍る雪の朝

大阪府 川端 孝子 42歳

終電のシートに残る残暑かな

北海道 平松 泰輔 43歳

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