受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

佳作特別賞

はからずも友情となる夏の星

東京都 諸星 千綾 35歳

空白を青鉛筆でぬりつぶす

東京都 原田 尚季 35歳

バス停のきみを見送る寒椿

神奈川県 石塚 愛 35歳

バランスを崩して開くアサリたち

神奈川県 清水 友紀 35歳

気づかれず気づいて欲しいふきのとう

岐阜県 細江 美幸 35歳

真っ直ぐに歩いていくだけ虹の朝

岐阜県 松永 智志 35歳

ツギハギの路面の縁に花の塵

静岡県 溝口 雅子 35歳

こっそりと冒険してる試着室

大阪府 小松 真人 35歳

少しだけ動いちゃったとお雛さま

兵庫県 岡村 真優子 35歳

春をゆくすそにかくれたひざこぞう

岡山県 小野 由香利 35歳

シツケした犬より先に父座る

山口県 西 幸子 35歳

子育てやごちゃくちゃどってん青嵐

香川県 三枝 みずほ 35歳

草むしり地球まるごと引っ張った

福岡県 生野 薫 35歳

図書館を出るたび春が近くなる

北海道 谷 明展 36歳

晴れの日に息子の笑顔と水しぶき

福島県 佐久間 知子 36歳

おにぎりとおしゃべりしたい春の野辺

群馬県 鈴木 友香里 36歳

野分過ぎ山型パンの山かじる

東京都 松田 佳奈子 36歳

春の香で心と未来が万華鏡

滋賀県 河原 典子 36歳

春の風新居の匂いと葉の薫り

京都府 奥村 多恵子 36歳

独り身の吐息も白い十二月

大阪府 平田 典晃 36歳

蝙蝠の息を見ている子どもかな

大阪府 浅井 拓也 36歳

ばあちゃんがきれいと言った眉が好き

兵庫県 西谷 美保 36歳

ふと黙った視線の先に冬銀河

奈良県 吉井 由美 36歳

無農薬畑で採れたべっぴんさん

鳥取県 田中 詠子 36歳

群青の海裏返し土用波

広島県 谷村 亜希子 36歳

しくじりを笑い飛ばしてくれた父

福岡県 田中 俊一 36歳

しがらみも消えて無くなる青い夏

沖縄県 宮里 明子 36歳

帰り道夕焼け落ちた芝桜

青森県 山下 陽子 37歳

卵焼きちょっと甘くて春うらら

茨城県 岩田 結佳 37歳

桜鯛突堤ふいに流動す

千葉県 折原 知洋 37歳

鯛焼を頬張りながら迷う路地

東京都 新倉 麻希 37歳

冴えかえる夕餉あたため君待ちぬ

東京都 諸井 美佳 37歳

引っ越しのトラック窓に降る桜

東京都 藤丸 佳代 37歳

ビルの壁切り絵のような木々の影

神奈川県 佐々木 愛 37歳

春愁の一日電車の同じ位置

石川県 吉野 麻子 37歳

口なんか利いてたまるか春帽子

愛知県 小倉 真希 37歳

君の書く絵馬のぞき見て空を見て

愛知県 中島 正登 37歳

三角に切り取ってみる冬の空

大阪府 加* 有果子 37歳

部屋のドア開けると夏がへばりつく

大阪府 溝口 有崇 37歳

幼子の笑顔が灯す冬の夜

大阪府 戸出 芳子 37歳

ポケットの秋に気づかぬ洗濯機

兵庫県 中谷 恵美子 37歳

白球や湿るグラブと枯れる声

岡山県 太田 祥嗣 37歳

真顔でも指先笑う王手飛車

広島県 堺 正史 37歳

煩いを振りほどきゆく磯の道

福岡県 小田 武直 37歳

囀や広げて伏せた歌詞カード

福岡県 寺本 佐記子 37歳

春一番金の折り紙折ってみる

長崎県 荒木 貴男 37歳

冬眠の白菜起こしちゃんこ鍋

群馬県 新井 崇史 38歳

書初めで大きな犬を走らせる

東京都 倉部 亜希子 38歳

子を追って自分も濡れる川遊び

東京都 鈴木 麻美 38歳

雨上がり光の宅配散る桜

東京都 杉根 一広 38歳

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