受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

都道府県賞

広島県

初夢の再放送はないのかな

加地 雪乃 11歳

夜の空北極星は不動かな

西井 諒太 12歳

かるたとりはいっと声が響き合う

石井 翔 13歳

降りるのを忘れてしまう春のバス

平野 省吾 17歳

しあわせは終わらぬ家事のなかにある

新谷 春香 22歳

山口県

きれいだとあなたが言った雪と私

藤永 沙希 16歳

街中に散りばめられた春の色

藤﨑 しおり 17歳

流れ星カミオカンデに投げ入れて

甲斐 和雅 40歳

清張の黒縁眼鏡寒の月

稲田 和子 65歳

立春や稚児にも深き土踏まず

中野 元太郎 70歳

徳島県

もちをつき心も丸くなりたいな

山本 佳奈 8歳

冬の風うけたかれ葉はバレリーナ

森垣 行人 8歳

こたつには引力があり出られない

立木 友加里 10歳

近すぎてB級ホラーの様な月

久米 典子 46歳

初生りのトマトその場でかぶりつく

松家 京子 66歳

香川県

白うさぎ飛び交う冬の瀬戸内海

岡野 佳代 36歳

雛壇で内裏を射止めた富士額

植松 茂樹 39歳

少年の指先白し春の雪

佐藤 奈都子 56歳

五線譜をはみ出してゐる百千鳥

景山 典子 67歳

行き先は行き着くところ花筏

宮﨑 早苗 68歳

愛媛県

弟のくつしたふえたクリスマス

﨑山 皓 10歳

鍵穴は孤独な詩人秋の風

宮井 桃歌 14歳

歳時記は少し湿りて夕月夜

宮崎 諒雅 15歳

綿毛追う君の後ろを蝶が舞う

岡田 みどり 38歳

スマホから般若心経春遍路

武田 公治 60歳

高知県

お年玉同封されてた問題集

福原 圭悟 15歳

満月が猫のしっぽを追いかける

坂本 大輔 16歳

自転車のタイヤに一枚イチョウの葉

久武 龍司 17歳

つぶやきは心情あらわす焚き火かな

三谷 りか 23歳

かぐや姫会いに来たのかスーパームーン

蛭子 節子 57歳

福岡県

春の川光をたどって漕ぐカヌー

服部 夏美 13歳

黙想は静かな音のコンサート

大野 愛佳 15歳

雪だるまあなたは言った抱きしめて

熊谷 麻加 17歳

盆の入りトマトも祖父を待っている

内田 祐子 35歳

下を向き上には媚びぬ梅の花

岩丸 正子 80歳

佐賀県

くりひろいおいしい料理にしてもらお

山口 愛 10歳

白い雲野原の中で昼寝する

徳久 雄大 12歳

白魚は美しいこと知っている

渕野 宏美 30歳

保育器の微かな呼吸春きざす

高尾 美紀 46歳

打ち水が優しい夜にしてくれる

吉村 金一 57歳

長崎県

かげぼうしいつも私のガードマン

市原 美羽 11歳

水仙が内緒の話しゃべりだす

角田 怜優 14歳

十五歳背が伸びすぎてアスパラガス

中島 文夏 15歳

月見ればみんなが同じ空の下

川元 南緒 15歳

仲直り気づけば外は五月晴

富永 珠利亜 16歳

熊本県

もみじのはおちたらだめださむくなる

さとう み来 8歳

名月がのぼっていくよ星の海

村上 翼優 13歳

一冊の本との出会い星月夜

梅田 裕心 16歳

締切に間にあわないと滝凍る

上田 瑞輝 16歳

つやつやの新米のようわが子の歯

森川 智子 38歳

大分県

ねぎ刻む目覚ましよりも覚める音

水城 彩花 18歳

音程が外れた父の子守唄

河野 祐樹 26歳

半纏の重みが語る九十年

藤岡 竜太 30歳

画用紙を継ぎ足し孫の大花火

井元 信次 73歳

三日月を吊して眠る蔵の町

あべ まさる 85歳

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