受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

都道府県賞

千葉県

暗記した春の七草おひろめし

後藤 ニコス 10歳

妹が声だけ参加の大そうじ

大石 陽菜 10歳

冬の夜猫の文鎮動けない

平津 杏璃 16歳

春光を集め乳児の前歯かな

西村 あきよ 50歳

啓蟄や色とりどりの孫の靴

滝口 照影 80歳

東京都

重箱にきれいな日本つまってる

井筒 咲里 9歳

立葵ならぶ私も背が伸びる

阿部 薰子 15歳

嫁ぐ日の百日草の赤いこと

大石 唯 27歳

おでん煮る理屈するする溶けていく

白辺 いづみ 35歳

生くるにも限りあるらし老の春

田原 千寿 100歳

神奈川県

申年だ見る聞く話すがんばるぞ

土井 日暖 11歳

どんぐりに肩たたかれて道ひとり

水木 香那 16歳

神様へ絵馬という名の手紙書く

川﨑 峻介 17歳

初詣待ち人来たるの時期が過ぎ

岩室 みずき 26歳

ひらがなのような気分になる初湯

北村 純一 70歳

新潟県

船がゆく海のチャックがひらいてく

野本 実沙 11歳

暑すぎるスイカの線もぐにゃぐにゃに

吉田 萌恵 12歳

放課後は追試のありて赤蜻蛉

仲野 茜 22歳

梅園や江戸まで百里の道標

小嶋 知子 69歳

書初の硯に名水垂らしけり

湯井 昭雄 79歳

富山県

はつマラソンしんこきゅうしてはしり出す

川端 実結 7歳

遊ぼうよ僕の眠気を春風が

泉並 桂 11歳

冬の空ツリーの星がまぎれこむ

米澤 結 11歳

遠雷や不在の人を思いつつ

陸田 陽介 34歳

春立つや回覧板をすぐ廻す

永井 亨 80歳

石川県

知恵の輪を解きて戻して秋黴雨

若林 哲哉 17歳

ゆきつりや銀に輝く兼六園

髙畠 葵 17歳

天の川光が織り成す物語

小林 恵利奈 27歳

降り注ぐ光りに揺れる麦畑

中村 公雄 38歳

黒黒とうねる太梁鮟鱇鍋

梅木 俊平 58歳

福井県

山路来てさくら一片肩に舞い

木下 孝一 23歳

風呂に柚子きれいな母でありたくて

三ツ山 清香 39歳

小春日に獏に内緒で夢を見る

中村 公雄 46歳

あだ名しか思い出せずや新茶汲む

西田 和子 72歳

白山を押し上げているふきのとう

山内 昭治 88歳

山梨県

雲たちは走って走ってどこ行くの

保坂 諒 9歳

天高く落ちて来た君天使のよう

杉田 拓海 18歳

富士山の化粧がくずれ春が来た

遠山 啓太 29歳

抜け殻に未練残さず蝉は飛ぶ

堀内 美登里 42歳

新茶飲む日本人の顔になる

大森 隆 68歳

長野県

夏の海アクリル性の絵の具かな

丸山 航伸 13歳

春風が僕と一緒に深呼吸

酒井 康年 15歳

ペディキュアがまだまだ夏を主張する

丸山 ゆかり 24歳

ブランコを押して吾が子を空に貼る

増田 賢一郎 40歳

イケメンの案山子が守る棚田かな

丸山 民子 64歳

岐阜県

おはようと言った数だけ心のわ

江尾 沙南 11歳

春が来て私のページが進み出す

服部 雅樹 18歳

ありがとね素直に言える大晦日

籏 里紗 23歳

一本のレールの接ぎ目去年今年

勝 康治 72歳

焦げ穴のいくつかあって夏座敷

林 貞 90歳

静岡県

鳥帰る見ていたはずの別世界

三島 実央 14歳

望郷の壁に残りし野球痕

前田 謙 24歳

幸せは無色透明非売品

栗田 妙子 33歳

やわらかな言葉で発す春のバス

八木 哲 59歳

実千両こぼるるほどに夢多し

梶 まり子 74歳

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