伊藤園 お～いお茶新俳句大賞
第二十三回
佳作特別賞
紅葉はワクワクさせる魔法使い
氷はり思わずしゃがむ帰り道
夏祭りたいこの音があふれだす
北風が大きな壁で仁王立ち
回れ右落ち葉も曲がる交差点
お参りで願いの数だけおじぎする
冬景色何もしないで待つバス停
ストーブのにおいをのっけて外に出る
福袋開けて微妙な母の顔
かがみもちげんこつくらった私みたい
地面ふみ楽奏はじまるしも柱
息吸うと肺がアイスになりそうだ
もみじの上に手を重ねていた私の声
さくらの木心ゆたかなポストです
白鳥の首寄せ合いて昏れにけり
オリオンは転んだのかな逆さまに
ひみつごと月のようにポンとでる
肝だめしきらいな人と手をつなぐ
熱い声寒さふっ飛ぶ先生だ
春の朝あまえるばかり一年生
冬の星月の光で笑うんだ
太ったなぁ一緒にやせよう雪だるま
「おめでとう」言った後には笑いある
やあとんぼ君には何が見えている
休んだ分一生懸命手を挙げる
月あかりがんばった君をてらしてる
新しい文具で気持ち七色だ
おにごっこにげる私は無実です
ねむい朝雪のけはいにおこされる
雪だるま笑ってそうで笑ってない
ちきゅうぎで行きたい国に行ってきます
悔しくておでんの牛すじかみしめる
露天風呂やっぱりいたか親子ザル
手紙来る祖父母の想いつまってる
田を守る案山子は田んぼの警察官
目を開く光とともにことり鳴く
ノラネコの足跡飾る霜柱
赤とんぼ前へ後へ迷いつつ
西瓜食べ遊びつかれた一日に
チューリップ咲けば咲くほど笑顔増す
たんぽぽといっしょに学ぶ英単語
雨粒がよくよく見るとあめみたい
かさじぞう雪のはんてんさむそうだ
谷川の風を分け合う鯉のぼり
三日月も笑って迎える冬の田舎
家族のため雪かきをする私ヒーロー
せん風機ぼくのたよれるあいぼうだ
春間近点滅してる自分自身
年こしをこたつですごす子ねこかな
ひがんばな風がふくなりしゃべりだす
