伊藤園 お～いお茶新俳句大賞
第二十三回
佳作特別賞
わたり鳥私のピアノで鳴いている
冬畑アフロヘアーのブロッコリー
大根もけむくじゃらがいるんだな
サンタさんおもちはしっかりかみましょう
花だんにも小さな芸術しも柱
空っぽのコップの底に新学期
日の出前車庫の電車が寒そうだ
新品のクラスになって五年生
手ぶくろをかたほうぬいで雪さわり
フクジュソウ雪のお庭にまよいこむ
新学期教科書がまた厚くなる
地球からたこがどんどんはなれてく
春休み勉強道具がとうみん中
「元気出せ」雑木林でせみが鳴く
広がったボトルの中のお茶畑
足音でマンガを閉じて電気消す
たんぽぽに息をかけると広がるね
お～いおちゃたたみでのむとおちつくね
わたしって運命ってやつを信じちゃう
花びらで池に絵を描く春の風
転んだらぼくと地球はごっつんこ
大丈夫僕の灯台母の声
大根の大きなねっこいばってる
夏の空もけいみたいに見える街
ゴジラのせみたいなゴーヤ大きいぞ
父のギャグ氷の上よりよくすべる
ゆげたてるもちをのばすとハート型
夜帰るこうそく道路は天の川
ハイタッチ朝のえがおはいい気もち
黄緑が好きな人なら自然好き
はさかけのあいだにカエル飛びこんだ
なべ食べて母がやさしい声になる
開けてみた通知表は雨もよう
海行って気づけば背中にＶサイン
夏の川さかなと同じ川泳ぐ
金魚たちキンキラうろこ自慢する
冷ぞうこ開けるたんびに風がくる
とげとげのサボテンねむらす春の風
いろんなしわそれはたくさん笑ったあと
泣き虫の冬鳥たちが光ってる
朝の庭雪草サラダシャキシャキと
お地蔵さん前掛けだけでは風邪ひくよ
授業中亀鳴くようにひとりごと
初もうで母にないしょの願いごと
木の穴に３人家族のキノコ住む
子どもの日おばあちゃんとせいくらべ
久しぶり単身パパがまぶしいな
風せんが空にひっこししているね
出荷の時大根達は空を見る
まどの外白黒テレビ汽車の旅
