受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

佳作特別賞

木曽の風競いて泳ぐこいのぼり

愛知県 岡谷 康典 29歳

「了解です」ナビにレンジに答えるあたし

愛知県 玉井 陽香 29歳

手荷物を抱え三十路がやって来る

愛知県 松永 智文 29歳

北風にぬるい身体を凛と差す

愛知県 濱﨑 滋昌 29歳

赤とんぼ一人で孤独感じてる

滋賀県 岩田 富美子 29歳

手の皺で私の人生振り返る

大阪府 横山 未来 29歳

木洩れ日と心ゆらして君を待つ

大阪府 名引 佑季 29歳

除夜の鐘煩悩だらけでゴメンなさい

兵庫県 松本 竜二 29歳

そりかえる月のひかりを過去と呼ぶ

岡山県 有友 紗哉香 29歳

冬の夜あなたと眺めた一番星

広島県 田畑 さとみ 29歳

幸せだいつも通りの朝が来る

福岡県 森田 将剛 29歳

青年の白き憤怒や雲の峰

沖縄県 西浜 章子 29歳

育休明け雪解け共に再出発

宮城県 大沢 昌恵 30歳

三日月に腰掛け明日の空を読む

秋田県 伊藤 真理子 30歳

母の言ふ何とかなるさで冬を越え

埼玉県 小林 裕一 30歳

とおりゃんせ竹しなるなり北風に

千葉県 小出 新人 30歳

杜甫読めばほろりと白梅開きそう

東京都 手塚 拓也 30歳

春一番負けず洗濯強く干す

東京都 三井田 直子 30歳

水模様澄ませば聞こえるアドバイス

東京都 大石 伸一 30歳

初雪や誰も知らない音重ね

東京都 服藤 友広 30歳

叱咤した夜道に白き息を吐く

東京都 小林 郁子 30歳

二度寝して虹の背中を滑り降り

東京都 谷 明展 30歳

寒い日も子供と走ればほっかほか

神奈川県 下川 千穂 30歳

夏シャツの背中ににじむ若さかな

神奈川県 中島 彰子 30歳

名刺みなぴたり重なる十二月

神奈川県 陸田 陽介 30歳

行く末を決めかねてゐる秋の蝶

静岡県 岡田 明子 30歳

夕焼けに学ぶ心のなめらかさ

大阪府 羽尻 陽介 30歳

田舎から雪の便りに親想う

兵庫県 足立 隆昌 30歳

冬の月仰ぎて弾む会話かな

兵庫県 馬野 将幸 30歳

感無量日々の修練春薫る

福岡県 三好 めぐみ 30歳

虎落笛視線上げれば白き月

北海道 山名 万里 31歳

落ち葉達流れに沿って走り出す

埼玉県 中村 晴実 31歳

夏蜜柑初恋の子は三つ上

埼玉県 豊永 裕美 31歳

いが栗を蹴飛ばしながら家路へと

千葉県 鈴木 景子 31歳

故郷の干し柿祖母と半分こ

東京都 田邊 かずき 31歳

この道をただ一度だけ振り返る

東京都 戸松 惠 31歳

紫陽花に空の涙が光る朝

東京都 宮島 陽子 31歳

高空を鳶が弧を描き夏がゆく

東京都 森下 眞理子 31歳

帰りみちいちばん星も連れていこう

神奈川県 足立 梨沙 31歳

世界地図開いてみれば小さいな

神奈川県 浅羽 俊之 31歳

初雪がちょっとオシャレなベレー帽

神奈川県 荒井 俊彦 31歳

あかぎれを勇気の出ない言い訳に

神奈川県 小泉 隆 31歳

鮮やかに球体割りて涼む夜

愛知県 山田 しのぶ 31歳

想い出の余韻が溶けて春が来た

愛知県 小倉 明子 31歳

新しい恋の始まり春のにおい

大阪府 前田 旭 31歳

杖も無く空を飛んでる春の夢

大阪府 こうじ谷 法代 31歳

もう大人ようやく言えた自分が好き

兵庫県 三宅 潤 31歳

両手伸ぶ卒業証書の重さかな

奈良県 小形 孝義 31歳

月光を浴びてもうすぐ母になる

奈良県 杉田 菜穂 31歳

春セーター雲の如くに纏けり

広島県 岡田 憲幸 31歳

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