伊藤園 お~いお茶新俳句大賞
第二十二回
優秀賞
小学生の部 (幼児含む)
きょうの風なに色だろういねはこぶ
さつまいも空が見たいところげ出る
天才は一息つくとき緑茶飲む
赤いバラ私と同じトゲがある
正座した僕の両足炭酸水
制服は重いわりには寒いです
桜の木また一年が過ぎたんだ
中学生の部
高野山空海も見た冬景色
毛糸編むひそかに私も心編む
じゃがいもや籠いっぱいの頑固かな
桜の木の下でボクは変わった
大根のようにまっすぐ生きてやる
草千里夕日に光る牛の角
夕立ちや優しい人が怒るとき
高校生の部
霜柱季節限定音楽隊
霜柱の仕掛け知りたき犬の鼻
氷上のあきらめた自分たたき割る
木枯らしが時間の中へもぐり込む
僕がいてりんごみたいな君がいる
言い訳を飲み込む僕と空き缶と
回顧録そこにあるのは蝉時雨
一般の部A (40歳未満)
生まれるね君との冬がやってくる
電話にも湯沸かし器にも返事する
懐かしい落葉を見ても泣いた時
月光の差し込む源氏物語
草笛で吹けたらいいな人生を
林檎噛む正論なんて大嫌い
精細な影絵となりし夏の蜘蛛
一般の部B (40歳以上)
謝りに来て喧嘩する除夜の鐘
ふわふわの猫一月の丸さかな
文旦を通りすがりに擽りぬ
くらげにはくらげのかくご漂へり
寒天干す怒涛のような銀河系
さん付けでひ孫に呼ばれ秋の空
地球儀の日本を冬の陽に向ける