受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

都道府県賞

千葉県

えんぴつは削っていくほど赤ちゃんに

中川 心 12歳

かれた木の枝の一つのつぼみあり

田代 祐也 14歳

自転車でツバメになった下り坂

新穂 哲志 15歳

同窓会初恋の彼雪だるま

斎藤 志織 36歳

元旦の富士の頂き我が希望

島田 将司 37歳

東京都

逆上がり背中に羽つけもう一度

馬場 萌未 11歳

浅草の北風が押す人力車

吉田 祐太 14歳

素振りするラケットの先蝉時雨

長瀬 光一 17歳

繋がれた手と手で会話大丈夫

野内 良美 22歳

名を知れば半歩近づく春の草

田辺 隆次 64歳

神奈川県

満月もお月見だんご食べたそう

斉藤 ちひろ 10歳

今日が去り明日が生まれる地平線

飯田 はるか 14歳

円陣で見渡す友の眉を読む

田中 亜季 17歳

うららかや爪の小さきピアニスト

立野 夏希 21歳

茄子漬けの母からもらう仮免許

南村 香里 46歳

新潟県

ぽっかぽか陽気でゆるむぼくとゆき

広井 楓也 12歳

おはようとすがすがしい風吹きわたる

田原 充浩 25歳

日記書き閉じたら明日の中にいた

丸山 ゆかり 27歳

楽しみは後に残せと遅桜

山田 孝吉 46歳

夏休み大小並ぶゴムぞうり

下村 寬子 74歳

富山県

妹のままごとおちばがさらになる

高嶋 翔太 9歳

チューリップ富山の畑をきせかえた

竹下 真由 11歳

わたし的春のイメージ笑顔かな

渡辺 紗羅 12歳

家族ならぶ少し背のびで初もうで

熊木 里美 12歳

紅葉や世界に知らしむ和の誇り

福村 秀樹 50歳

石川県

にゃんと言いこたつに入る子猫かな

田中 真葉呂 12歳

潮風に教わる父の偉大な背

渡部 直美 22歳

泣いた日は一つ多めの角砂糖

小田 道夫 29歳

トロ箱をゐでし鰤の尾反りて立つ

辻本 直子 43歳

マスクよりはみ出してゐる笑ひ声

中田 君枝 61歳

福井県

春一番森のスイッチオンにする

和田 真也 35歳

シャボン玉少女の息の色となり

橋本 寛輝 55歳

若狭鰈月の光を吸ひにけり

大和田 康夫 61歳

きれいな風ばかりを売って風鈴屋

三ッ山 しげ子 70歳

春うらら私の時計眠たがる

笹木 志津子 77歳

山梨県

かれた木にすずめの花がさいてたよ

福田 達也 7歳

「おはよう」と祖父の笑顔と夏野菜

尾形 はづき 15歳

道ずっとつながっている冬すみれ

川崎 微佑 17歳

夏空に叫ぶ今日から正社員

佐々木 信一 31歳

少年のまなざし変える夏読書

奈良 由美 43歳

長野県

手鏡にゆかた似合うか聞いてみる

上原 瑞希 11歳

もぎたての桃と私が会いにいく

丸山 周子 31歳

隣人と雪かき汗かき道つなぐ

立石 悠 32歳

雪明かり絵本の中に紛れ込む

青山 昌代 43歳

昼寝の児泣き出し一家動き出す

北沢 京子 68歳

岐阜県

コスモスが相談しながらゆれている

野畑 真帆 9歳

風花やお前は何処から来たものか

西脇 遼 17歳

草陰で働き蟻も足休め

大歯 考司 34歳

国宝の寺とは知らぬ夏の草

金子 秀重 59歳

蝶舞いて遠足の列揺れ動く

細野 理 60歳

静岡県

ゆっくりと雲の動きについて行く

藤原 涼雅 12歳

おしいれが空っぽになる冬の夜

刑部 天斗 14歳

夕空が自分の心と一致した

山田 ひとみ 16歳

し残したことはないかと法師蝉

河原﨑 厚 55歳

春の虹八十路の母の試歩の先

太田 和志 64歳

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