伊藤園 お～いお茶新俳句大賞
第二十二回
佳作特別賞
ぼくの見た初夢みんなホームラン
土の上しもたち並びおはようと
雪だるまさむいさむいとうずくまる
雪だるま服を着せれば動きそう
つくし出てほのぼのとした空気かな
おやすみとまどから見送るお月さま
学校はイチョウの雨がふっている
雪とけて橋の上だけ残ってる
おもちつき祖父にかわってきねを持つ
てつぼうができない心春寒し
げんかんを開ければぼくをよぶインコ
夕方はカラスの声でもう終わり
お母さんなにげに料理ありがとう
母さんも負けてはいられぬ雪げしょう
雲達がものまねごっこで遊んでる
イチョウの木あんなにうす着でいいのかな
さいふからテクテクにげるお年玉
白い空鳥も飛ばない冬の空
機上より見つける富士や母の国
もみじの葉いもうとの手におちてゆく
愛読書気づけば夜の月明り
冬休みたいくつそうな文房具
新雪に指で描いた白うさぎ
雑草でも冷たい風にたえられる
えんぴつの様に先生細くなれ
雲の顔風の思いの表情に
風ふく日木がみんなしてサンバする
初雪だいろんな家から声がする
木の周り雪がやさしく包んでる
縄とびの虹がかかるよグランドに
年賀状うさぎといっしょにごあいさつ
北風が私の服を横なぐり
複雑だサンタの前の通知表
ベランダの常連客はヒヨドリだ
新雪に“せーの”で同時にたおれこむ
歯みがきのミントの息まで凍る朝
天あおぎ雪を食べてる少女達
鉄棒の上で並んだ赤とんぼ
ゆずみっつおしりとともに湯にうかぶ
しりとりをやりつつ並ぶ初もうで
妹が先頭ゆずらぬ山登り
風鈴は夏専用のオルゴール
春風は妖精たちがとんでくる
雪降って道も調子も不安定
木の先に進級したての新芽でる
鬼ごっこお日様にげ足はやくなる
たんぽぽは春を旅する飛行船
冬になる母のいかりとせいでんき
町染めるポインセチアの自己主張
変わりゆく景色町から田畑へと
