伊藤園 お～いお茶新俳句大賞
第二十二回
佳作特別賞
亀に習えあきらめないあせらない
手帳買うあと数日で今年が終わる
寒い日は熱いハートが防寒着
太陽のような人をめざして歩く
花びらが向かう先にはわたしの夢
釣り竿と夕陽背負って帰る道
今日もまた母を怒らす残暑かな
果てのない雲の流れに赤とんぼ
クリスマスココロのマッチ灯そうか
春風へ向かう私の道しるべ
夏の坂かけぬけてわたし風になる
冬桜満開にして寂しさあり
湯気の中ココロのしんまで蜜柑色
秋風やひやりと髪をなびかせる
大根を折らないようにどっこいしょ
初雪や小学生の笑い声
初夢は辺り一面雪景色
ひまわりに囲まれていて抜け出せない
手袋を相手に犬が遊んでる
街中に汽笛が響く霧の朝
きみ行きの片道切符予約中
好奇心お内裏様の刀抜く
除夜の鐘船の汽笛と二重奏
山桜桃横断歩道に影二つ
あ、白鳥だれかの声にはっとして
白髪の祖父の隣りの雪だるま
兄貴とのキャッチボールが俺の春
冬空をながめるあまり時忘れ
将来の自分を写す水平線
朝もやに映るいつもと違う街
くしゃみする後ろ姿も父親似
自分より大きく見える影の自分
赤トンボ行く場所には何がある
雪よ雪何をそんなに迷うのか
肩もむねあなたの背中笑ったね
年末も年始もなくてバイトかな
春一番僕の中では君一番
雪だるまさいごのちからふりしぼる
満月の光水面を白くする
筆箱をかえたら授業も衣替え
本棚の横から見えた冬の色
ゆらゆらとゆれる気持ちと浴衣着て
太陽に照らされ照れる林檎かな
たんぽぽは笑顔とどける旅人だ
朝のお茶魔除けになると祖母が言ふ
風を切るツバメのように走りたい
冬の窓落書きたちが笑ってる
冬空を見上げる暇人俺だけか
イヤホンを取ると寂しき冬の道
凍雲を見ると時間が止まります
