受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

都道府県賞

千葉県

里帰り母がちゃんづけされていた

村越 遥奈 9歳

真夜中のココアに溶ける計算式

堀内 麻由 16歳

野良猫もこたつを狙う寒さかな

工藤 二郎 27歳

シャボン玉ひとつは海に着きにけり

関根 美枝子 41歳

マネキンの指の先まで春の色

伊藤 政代 79歳

東京都

セーターをぬいだらぼくは発電機

依田 俊也 10歳

最後の日机のすみに名前書く

栗原 己奈 12歳

転んでもついでに空を見ればいい

八木 美祐希 14歳

読めないよ女の心と自分の字

岡崎 剛史 17歳

空っぽの弁当箱に笑み映る

永井 ますみ 38歳

神奈川県

書き初めの半紙に心を打ち明ける

増 はゆき 11歳

ピンポーンドアをあけたら春でした

尾崎 杏奈 13歳

オリオン座母という字に少し似て

小島原 桂 15歳

「また来ていい?」母にきかずに孫にきく

篠原 世奈 15歳

黒猫に指定席あり日向ぼこ

小林 春子 73歳

新潟県

幸せは冬の肉まん半分こ

関 真由子 15歳

遠花火長岡北で降りにけり

平賀 雄 21歳

四階の1Kからの宇宙広し

姫田 鮎子 22歳

犬掻きで追いかけてくる波に勝ち

小林 亜紀 36歳

少女らとバレンタインの日の電車

星野 禎三 78歳

富山県

明日は遠足黒板きれいにふきました

谷口 真悟 9歳

バドミントンからぶり秋の風を切る

金場 悠香里 11歳

かにの足キレイにぬけてほおばった

山﨑 真奈美 12歳

エビフライ衣が厚い冬だから

古瀬 桃 12歳

風鈴もやんで聞き入る夏の虫

草野 幸 17歳

石川県

シーソーの揺れる心の冬景色

宮下 彩夏 16歳

ざるそばの四角さ冬に極まれり

黒崎 恵未 23歳

挨拶をするかのように伸びる雲

清水 美穂 28歳

冬の朝せーので抜け出す夢空間

前田 恭子 35歳

大根の虫食い穴を通る風

戸田 完司 39歳

福井県

廃校の小さな足跡風になる

和田 真也 30歳

子の弁当パズルのようにおかず詰め

久住 千賀子 44歳

立冬や越前和紙に春一字

大和田 康夫 56歳

畦焼いて地球を少し焦がしけり

時岡 正 82歳

芋數多詰めある母の宅急便

荒木 久子 89歳

山梨県

鏡見て眩しく感じる初にきび

渡辺 耕平 13歳

春のうたちいさい声もきこえるよ

保坂 浩章 16歳

仏だんの祖父といただくおせち料理

渡辺 美郷 17歳

ささくれの心を癒す家族の輪

門脇 裕姫恵 19歳

宝くじ買って夢見る一ヶ月

広瀬 美雪 32歳

長野県

うらないを信じない日と信じる日

町田 歩美 11歳

大きめのスーツで挑む面接日

宮澤 絵海 18歳

子と猫が私の布団に入る冬

中山 匡里子 30歳

前世は太鼓持かもおじぎ草

赤津 光治 47歳

絵手紙に一筆画く冬の蝶

山﨑 明人 72歳

岐阜県

ガリバーになって作ったアリの道

西田 結 8歳

ベートーヴェン流れて明日はお年玉

西脇 信人 10歳

三日月を掬って洗う露天風呂

中島 一弘 46歳

天井の抜けたる如く春来る

後藤 としお 79歳

恋いくつ生みし毛皮の褪せにけり

二村 かず枝 80歳

静岡県

おとしだまたっきゅうびんでとどいたよ

黄 健輔 7歳

亡き祖父に手紙を届けるお茶の湯気

桐島 咲也子 15歳

アルバムに入りきらない思い出よ

正司 茜子 19歳

春風に浮いた大きなランドセル

飯田 めぐみ 28歳

マネキンと同じつもりで服を買い

戸塚 貴美子 59歳

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