第十七回 | 伊藤園お～いお茶新俳句大賞

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受賞作品第十七回

伊藤園お～いお茶新俳句大賞

第十七回

佳作特別賞

カメラより君の瞳に映りたい

神奈川県　大島　真紀　29歳

ギシギシと雪の重みで家が泣く

新潟県　吉田　あや　29歳

電車待つ顔ぶれ新し春の朝

岐阜県　杉山　洋子　29歳

つっかけの裏で日除けの雨蛙

静岡県　宮本　良美　29歳

見上げれば空いっぱいの鰯雲

静岡県　笠原　祐子　29歳

どんぐりを拾い集めるもみじの手

愛知県　加子　由希子　29歳

鈴虫が夏のおもひでとほざける

愛知県　大久保　和幸　29歳

おはようと起きて私は蝶となる

三重県　白木　幸栄　29歳

シーソーに春愁ひとつ坐ってる

大阪府　大西　あさみ　29歳

金色の空が切り取る木の影絵

大阪府　藤本　瞳　29歳

日本に春色の糸織り込まれ

大阪府　広崎　真弓　29歳

一輪の梅が出勤見送りぬ

大阪府　平谷　哲郎　29歳

京の旅維新の風とすれちがう

兵庫県　武内　美有樹　29歳

菜の花を摘んで来たよと小さな手

兵庫県　坂元　由紀　29歳

雪景色心の軌跡たどる旅

岡山県　篠﨑　俊宏　29歳

新春に祖母のオセロの強さ知る

広島県　川野　昌規　29歳

駆け回る子供につられて舞う桜

福岡県　倉町　陽子　29歳

寒稽古娘４才波を蹴る

大分県　迫　香代　29歳

指先で春に触れてる猫柳

茨城県　森川　周　30歳

春が来る虫歯が僕に言っている

埼玉県　金子　誠一　30歳

竹林に雨降る音が響く夜

千葉県　監物　友子　30歳

春雷を遠くに聴いて急ぎ足

千葉県　矢田　正幸　30歳

水たまり避けて都会のけもの道

千葉県　佐原　由香　30歳

酉の市おかめの顔も十色かな

東京都　鈴木　雅寿　30歳

ダイアリー過去の私が背中押す

東京都　塩原　有子　30歳

真夜中の雪で見知らぬ街となり

東京都　一瀬　達也　30歳

謎めくや庇の深き夏帽子

東京都　高木　らんる　30歳

五月雨はアジサイのための水化粧

東京都　高野　正裕　30歳

高跳びの青年雲の峰を越ゆ

神奈川県　酒井　敦子　30歳

寒空に泣く子を抱きて暖をとる

神奈川県　石川　晴美　30歳

教室の景色を変える衣替え

山梨県　加藤　竜一　30歳

旅立ちの心に舞った紙吹雪

長野県　羽場　敦子　30歳

雪解けの水にも負けぬねこやなぎ

岐阜県　安田　慎　30歳

君の夢閉ぢても閉ぢても桜ちる

静岡県　萩原　朝子　30歳

ガス代でわかる季節の移るさま

愛知県　永山　ひとみ　30歳

湯たんぽを蹴飛ばし春に気づきけり

愛知県　加藤　　純子　30歳

長風呂となりて聞き入る虫の声

大阪府　橋本　利枝　30歳

ジャンプして雪山風に抱かれぬ

大阪府　有賀　美紀　30歳

白酒に酔っているのかヤジロベエ

大阪府　鎌倉　淳　30歳

寒つばき紅あざやかに開きゆきけり

大阪府　窪田　裕子　30歳

水底のような小部屋にひとり居り

兵庫県　久保　友美　30歳

花束に負けない笑顔で卒業す

兵庫県　足立　有希　30歳

遠ざかる祭りの匂い下駄の音

山口県　甲斐　和雅　30歳

何もかも知っていそうな今日の月

福岡県　青　みはる　30歳

衣替え勿体ないと捨て切れず

福岡県　上野　恵理子　30歳

神様のいたずらですか俄雨

宮崎県　山上　秋恵　30歳

夏の空洗濯物が胸を張る

埼玉県　谷口　澄恵　31歳

灯油屋の音色に乗って寒さ来る

埼玉県　岡本　埋美　31歳

おそろいのコーヒーカップ春隣

埼玉県　藤沢　美由紀　31歳

流星群咲かせてくれよ恋の花

千葉県　吉原　由香里　31歳

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