伊藤園 お~いお茶新俳句大賞
第十七回
佳作特別賞
ばあちゃんがたいいんしたよ海びらき
いちょうの木絵の具なしでも真っ黄色
かんしゃして牛さんの命いただこう
母さんが料理わすれるこたつかな
雲みたい羊がいるよライン川
羊蹄を正面にして画家になる
つな引きで引っぱっているのにうかんでる
いかだこぎもうすぐ見える向こう島
はえたたき牛のしっぽみたいにいかないな
かんとくの顔で父さんノックする
福ぶくろ少しの穴でものぞく母
筆箱を開ければやる気わいてくる
先生がピカソの顔になっちゃった
おはようとだきしめられる母のむね
かたつむりゆっくり歩いて重たそう
風邪薬まとめがいするお母さん
しも柱ふむとおいしい音がする
ストーブがてれてる朝のじゅぎょう前
車いす手に感じる祖母の体重
寒いのにいつもふとんがめくれてる
稲の穂が「もう食べ頃よ」とおじぎする
どこまでも絵の具のような花畑
おこられてホットケーキのみつ甘い
お母さん兄弟全員よばないで
年よりは年をとるほどきれいだな
青空は気楽でいいな赤とんぼ
うれしくて習ったばかりの星捜す
ただいまとかえった父の赤い鼻
ふくわらいまがった口で初笑い
どこからか秋の夕ぐれやってきた
冬の道土からねいきが聞こえます
子つばめに留守番頼む親つばめ
姉やさしたまには風邪も悪くない
昼休みかたもみねだる先生だ
咲きそうなもものつぼみははじけそう
魚つりにがしたやつがまたかかる
冬休みおはよう言ってすぐお昼
大みそか目薬さして起きている
夏空にこだましていく星の声
ふとんからパッとでられた春が来た
大雪でサンタクロース間に合わず
ノラネコをカイロにはん長待っている
カキーンと白球青空をまっぷたつ
教えたくて走って帰る冬の虹
新校舎何をするのも楽しいな
屋根さんがぎいぎいいってる重い雪
いわしぐも海にむかっておよいでる
カーテンが外に出たがっている
はい校ときまった花だんをながめてる
森の中風が言っている春ですよ