伊藤園 お~いお茶新俳句大賞
第十六回
優秀賞
小学生の部 (幼児含む)
にいちゃんをよびすてにするぼくのいじ
くもの巣に雨つぶついてアクアマリン
寒雷が闇に伝言走り書き
父さんがいなくても来るお正月
お説教つけて下さるお年玉
クローバーに足なげだして仲なおり
ジャンプしてとりいに石おく初もうで
中学生の部
菖蒲湯につかり男を語る父
徒競走なんと枯れ葉に抜かされた
黒板が遠くに見える夏の昼
学校に行けばもう一人の私
麗らかやトイレに侍映画村
手にのせる一秒だけの雪の華
熊眠り蛙も眠り父眠る
高校生の部
春光をたっぷり食べた掛布団
大掃除机の中にセミがいた
千枚田雪が積もってミルフィーユ
天の川プールを使って捕獲する
手のひらの落ち葉およがせ露天風呂
僕は今砂漠にいるのでお茶下さい
木があってそこに子豚がおりました
一般の部A (40歳未満)
ただいまと言う子の頭にカマキリが
春うらら骸骨ぶらり整骨院
幸せになれよと言うなら側にいろ
金魚買い離職生活3カ月
スカイダイビング夏空がこわれそう
波の音踏切の音夏がくる
ふきのとうまだそろわない鼓笛隊
一般の部B (40歳以上)
もう一度切手を選ぶ花便り
絶対に訂正しない寒卵
捨つるべき物まで洗ひ秋高し
拝啓といふ顔をして青蛙
種袋振って勧めり買って振る
猿股を探してばかり春の夢
葛湯吹く白寿の母の正座して