受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

都道府県賞

愛知県

成せばなる考えたのはできた人

鈴木 あかり 10歳

大根の味まで似てる母と祖母

佐藤 萌 12歳

信号が変わるとともに街うごく

近藤 麻美 16歳

天気予報雪と聞こえて二度寝する

伊藤 浩子 28歳

砂浜の錆びた玩具に眠る夏

片岸 弘年 38歳

三重県

バレンタイン父のかばんを母さぐる

川瀬 真央 12歳

マフラーのほつれたとこから風入る

中村 まどか 13歳

店長に血液型を決められる

飯田 陽子 21歳

ばあちゃんが野菜語話す裏畑

田中 多美子 52歳

花の芽に言葉をかけて旅の朝

境谷 紀子 68歳

滋賀県

タンポポに僕を重ねる水曜日

谷田 恭兵 16歳

雨よりもやさしく軽い雪が好き

岡田 祥 17歳

手のひらですくった夏の通り雨

松田 結 23歳

ざっ草が越冬する世になったとさ

清水 欣吾 35歳

春風やカバに花びら着せており

笠川 嘉一 69歳

京都府

お正月男3代雪かきす

櫻井 幸樹 11歳

星を見るあなたと私の白い息

田川 真理奈 16歳

タンポポが一人闘う駐車場

木下 貴裕 17歳

蝉時雨木陰に寄り添う老夫婦

金本 喜隆 23歳

震災のあとに一筋人の道

今井 幸子 26歳

大阪府

水田の青に孤立すさぎの白

中島 早苗 14歳

嘘まこと見透かされてる母の眼に

鳥飼 明生 14歳

君がいた錆びたブランコ空いている

野村 昇 16歳

青空を洗濯物に見せてやる

山野 大輔 29歳

渡り鳥去りて淋しき水面かな

久保田 陽子 32歳

兵庫県

水害の残骸悲し冬の原

山本 洋子 14歳

羅針盤抱いて桜の門を出る

福永 顕司 15歳

茶畑に帽子の数がふえてきた

中野 米希子 15歳

風船と針のようなあなたと私

桂 マリヤ 16歳

葉桜に沸き立つ山の緑かな

塚本 沙弥 26歳

奈良県

菜の花や送迎バスにパンダの絵

久保 貴嗣 15歳

木を切ると世界がゆっくりくずれてく

阪口 善紀 16歳

己がことのみを云い合ひ彼岸婆

布谷 充啓 73歳

からすうりまつかな嘘もありしよな

川口 昭代 76歳

母の背を逃げて冬日が海に落つ

梶井 十九詩 77歳

和歌山県

朝顔が力をためて朝を待つ

河内 祐輔 13歳

制服が小さくなった少女です

高根 理奈 14歳

陽だまりのにおいの髪の新生児

伊積 利恵 30歳

万緑を跳ね返すよな爪をして

日高 日果子 31歳

新涼やピカピカ磨く車椅子

溝口 圭子 62歳

鳥取県

髪を梳く母の手は少し罅割れて

足羽 泉美 16歳

初雪が二人の想い引きよせる

梅津 菜央 17歳

雪降れば空見ることが多くなる

藤村 美由樹 17歳

湖の渡り鳥見てまねてみる

田中 顕一 25歳

くもの巣に一番星がかかってる

井上 由華 26歳

島根県

水面に映る花火は万華鏡

加藤 貴也 33歳

絵文字よりあなた感じるその癖字

吉田 秀樹 33歳

恐竜の時代を生きてとんぼの目

井下 みね子 65歳

大空を引っくり返し田を鋤ける

池田 鶴代 70歳

白鷺のひらりと橋をまたぎ行く

小西 伸長 71歳

岡山県

将来はマフラーみたいな保母さんに

三宅 未来 14歳

夏の空宇宙に届きそうな雲

建部 麻紀子 28歳

職失くしはじめて見えるものがある

松宮 久美子 44歳

風絶えて島また島に光降る

石原 和美 50歳

白桃も太陽も喰ふ少年よ

篠原 和子 67歳

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