受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

都道府県賞

千葉県

かまくらはしろくまママのむねのなか

佐々木 瑛子 8歳

曇ってるめがねは何だか暖かい

大沼 沙都紀 14歳

洗濯機底に秋がころがって

本吉 知美 28歳

米を研ぐ母のリズムが子守歌

松本 由美子 36歳

話すことふと忘れたる春炬燵

中村 のぶ 82歳

東京都

セミさえも息切れしてる猛暑かな

西沢 あずさ 14歳

炊きたてのごはんと雪が好きと言う

宇津木 侑子 23歳

水着あとそこだけ夏が終わらない

鈴木 久美子 37歳

信号待ちわずかな日陰奪い合い

石橋 美和子 49歳

新蕎麦のひと箸ごとにうなづけり

伊藤 栄吾 76歳

神奈川県

肩車はしゃぐ小さな素足かな

北嵜 佐和子 13歳

潮風を深呼吸したバスに乗る

須田 恵子 31歳

鰯雲地上に小さき献血車

酒井 優香 39歳

山門を入りて淨土へ冬の蝶

粂谷 京子 79歳

人日や礁住分ける鵜と鴎

田畑 房雄 84歳

新潟県

柿の皮むいている時余震あり

杉田 あんず 13歳

携帯は誰より秘密知っている

甲斐 匠 13歳

母の日にカーネーションを仏壇に

本山 晴香 13歳

大将と呼ばれた兄の成人式

山﨑 隆暁 18歳

日溜まりに百歳といて春広し

阿部 昌彦 71歳

富山県

ねがいごと練習してから星さがす

佐々木 七重 9歳

出張の父待つ家族無口になる

億 美里 11歳

集団登校モンシロちょうを先頭に

安井 愛 12歳

葉桜も誉めて誉めてと葉を揺らす

三宅 由希子 31歳

軒燈や雪も坂なす馬籠宿

久保 厚夫 57歳

石川県

すりこぎをまわせば柚子の香りたつ

川元 よしみ 16歳

パン生地に練りこむ春の光かな

黒崎 恵未 22歳

満月を飛び越えてみる水溜り

辻本 直子 36歳

日の当たる場所心地よし秋の空

小林 英樹 37歳

見舞わぬと云う思いやり春を待つ

福久 信子 69歳

福井県

運動会山が応援くり返す

前田 安佳里 12歳

山寺の苔むす庭に春霞

船橋 和美 49歳

蓮実飛ぶほとんど読めぬ書の個展

中西 勲 50歳

先生の欠伸のような冬の蜂

稲田 豊子 72歳

秋暑し母は無口で鎌を研ぐ

岸本 君子 72歳

山梨県

初詣じじのせなかで手をあわす

大西 舞果 9歳

ささくれが気になる社会の授業中

河西 里彩 14歳

枯野原貨車ゆっくりと曲りくる

菊原 匡界 16歳

目の前を見えぬ秋風かけぬける

田中 裕一 18歳

炎天下鎧のごとき背広かな

村田 一広 37歳

長野県

白鳥のゆくらゆくらと飛びにけり

大澤 祐香 16歳

雨上がり傘持て余し弧を描く

原 よし美 22歳

にわとりの小首傾ぐや細雪

山﨑 明人 70歳

父の日におれも父だと祖父がいゝ

山田 栄一 75歳

もう一声値切るも縁起大熊手

神田 定人 79歳

岐阜県

曼珠沙華淋しさ故に群れて咲く

立野 真之介 14歳

「のりかして」小さな事で胸が鳴る

熊崎 百合奈 17歳

霜柱バリバリ感がたまらない

山田 琢真 21歳

着膨れて固有名詞が出てこない

高橋 信康 73歳

猫じゃらし風にノーともイエスとも

橋爪 四喜男 85歳

静岡県

深呼吸心の中は緑色

末広 洋輔 13歳

靴を変えればちがった町が見えてくる

山本 梨紗 17歳

ポケットに栗の二粒山下る

清水 美千代 58歳

定年の今日が勤労感謝の日

中野 清彦 66歳

故郷を横抱きにして蜜柑熟る

杉山 ますゑ 67歳

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