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受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

都道府県賞

北海道

どの木にも新年という空がある

小笠原 篤史 16歳

お弁当母の個性が表われる

岡田 純子 18歳

葉牡丹をすこしかじってみたい朝

泉 正彦 18歳

かげろうの真ん中にいる赤ん坊

西村 山憧 62歳

思い出は豆まく父の紺の足袋

花田 由美 67歳

青森県

目を閉じて雪の足音さがしてる

若木 夏実 31歳

赤ん坊春を握って生まれくる

野村 英利 57歳

冬隣カレーの辛さ変えてみる

佐々木 寿子 58歳

みつ豆やガラスの器に透けし嘘

苫米地 緋佐子 59歳

母と子と風を分け合ふしゃぼん玉

甲地 敦子 67歳

岩手県

田舎まで忘れた心取りに行く

金野 知晃 16歳

白猫の追う先綿毛風に乗る

小野寺 佳奈子 29歳

朝の露とどめて青しバラの棘

鈴木 沖帆 53歳

行きずりの無言で過ぎる牡丹雪

髙橋 清 70歳

地虫出て地球の連帯保証人

小野 ゆたか 81歳

宮城県

弟のとどく高さに柿つるす

佐藤 大輔 16歳

ご自由におとり下さいと熟れた柿

渡邉 南 16歳

海岸の子猫見ている月うさぎ

堀内 健一 29歳

祖母の部屋たっぷり昭和生きている

髙橋 めぐみ 33歳

菜の花になりませんかとはがきくる

村上 誠治 35歳

秋田県

かくれんぼ白いいきまでかくさなきゃ

北川 裕也 8歳

胸に抱く赤子のぬくもり春を待つ

原田 真美 32歳

麦わらの大きく揺れる三歳児

小林 忠 49歳

誰にも会いたくない日の冬帽子

瀬野 シマ子 60歳

茶の花と淡き愁ひを分ちけり

小西 良雄 81歳

山形県

新居での正月はちょっと旅行気分

佐藤 里保 11歳

大自然喜怒哀楽の地球なり

丹治 正暁 34歳

神寂びて隠れ社の蝉時雨

高崎 聡子 44歳

初孫の笑顔が勝るもみじ狩り

高橋 輝雄 51歳

雛の眉太く描きあげ卆園す

安部 宏 72歳

福島県

ゲームの手とめて虫の声を聞く

石井 優貴 10歳

夕飯にきそって話す今日のこと

冨永 孝太 11歳

一粒の雨に驚くかたつむり

佐藤 富美恵 18歳

心といふ耳で聴く夜の遠花火

松崎 一男 69歳

夫も居て子もゐて今朝の栗ごはん

村上 マサ子 77歳

茨城県

こくばんに字をかく先生歌歌う

小みね 萌子 8歳

空気が凍る星が全部降って来そう

田嶋 奈々子 17歳

流れ星恋より健康祈る夜

片岡 美和子 32歳

お日さまを詰めたふとんに子ら跳ねり

新妻 文子 70歳

ぶらり来て春一番にどやされる

堀口 富男 72歳

栃木県

ケンカしたさみしい背中に蝶とまる

増田 菜々 13歳

北風も時には味方冬の恋

深沢 幸子 25歳

いつの間に悪役でいる冬木立

秋元 幸治 63歳

よそゆきのことばが出来て入学す

藤井 英子 67歳

梟が森へ引き込む二日月

佐藤 利夫 77歳

群馬県

地球儀を回せば思うイラクの子

設楽 昂希 10歳

冬休みパソコンだけが温かい

髙田 慎介 17歳

なずな摘む祖母には祖母の手の動き

横田 真智子 51歳

下萌や卒寿の母に歩を合わせ

長瀬 和枝 61歳

節のある言葉に馴染み里燕

石川 邦弘 61歳

埼玉県

たこあげで空一面が美術館

森谷 つぐみ 11歳

木枯しや迷子の猫の顔写真

柄川 冬輝 13歳

ライバルの字の美しき賀状かな

藤麻 恵理 15歳

結露する二人の夢の温度差で

堀口 静香 22歳

水着脱ぎ光る鱗をこぼしけり

松居 一江 64歳

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