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受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

審査員奨励賞

津根元潮選

つぎの日はおじぎしている雪だるま

ドイツ 下 英恵 9歳

やわらかい雪をスコップでかためた雪だるまだったのに、次の日は雪がとけ、うなだれておじぎしていると言ったのがおもしろい。

土屋耕一選

冬空に嘘をついてる昼の月

愛知県 鈴木 愛理 15歳

シラジラしい嘘、という言葉をふと思い出しました。昼間の月は、その白塗りの嘘のかたまりですね。

金子兜太選

旅行から帰ると部屋が拗ねている

北海道 白旗 尚美 18歳

旅行しているあいだは部屋はほったらかし。だから「拗ねている」。帰って部屋に入ると、それがよくわかるのだ。

松本恭子選

洗面器双子の月を捕らえたり

北海道 田中 昇子 34歳

洗面器に写った月を、なるほど「双子の月」と着眼した俳諧味あるユニークな表現の手柄。作者の遊び心がうかがえます。

いとうせいこう選

大洋をいきもの渡るうるうの日

神奈川県 篠崎 由紀子 36歳

人間が決めたうるう。そこに自然の大きな歪み、時の狂いを予感し、生命力の理不尽な巨大さをも表現しています。

吉行和子選

青嵐少年ふいに夢かたる

神奈川県 三隅 美奈子 42歳

ふいに夢をかたる少年、この少年を愛しく、そして若い色気も感じました。すてきな青年、そして大人へと…育って欲しいのです。

森澄雄選

業平か式部のものか落し文

福岡県 石川 八重子 67歳

式部は平安中期の恋愛歌人和泉式部か。落し文を在原業平か和泉式部のものかと言ったのが面白い。

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