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受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

審査員奨励賞

松本恭子 選

さんまなのなのに骨だけむかでなの

東京都 篠塚 真美 11歳

子供の王国から生れた俳句です。それ以外の何物でもありません。子供の素直な感性に今年も見事に打たれました。

吉行和子 選 

照れながら切った髪から冬の風

鳥取県 原谷 朋子 15歳

いかにも十五歳の少女、という感じが良かったです。その歳だから生れたという俳句が作れたら楽しいでしょうね。

いとうせいこう 選

たしかめに冬の寒さとこれからを

大阪府 前田 笑子 18歳

未来の厳しさを受けとめながら、確かな足どりを確保している姿勢。十代の覚悟が時代を見事に映しています。

金子兜太 選

空みれば花粉達ほら乱婚だ

長野県 堺 友岐 23歳

花粉がいっぱい飛び散っている春の空の明るさ。それをすこし戯けて表すとこうなる。「乱婚だ」は乱暴な言い方だが、気分率直で快い。

津根元潮 選

裸にもなれる私が水着着る

東京都 斎藤 多紀 28歳

裸は自分の正味。今、裸の写真集を志願して撮って貰う女性が多い。なぜ水着を着るのか、自然のままの私でいたい隠された本音。

森澄雄 選

花粉症ピカソの青の時代かな

埼玉県 松居 一江 59歳

ピカソ(1881~1973)の青の時代(1901~1904)は二十代初期。青の時代を花粉症とは言い得て妙。面白い。

土屋耕一 選

白い歯だ多分善人だと思う

福島県 駒木 郁雄 66歳

「多分」という一語が俳句らしくなくて面白い。善悪を計るモノサシのような一句だが、この「多分」で救われている。

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