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受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

都道府県賞

北海道

冬天の青澄み渡り深呼吸

渡辺 結花 15歳

秒針もまったり進む春の午後

中田 瑞音 16歳

前髪が何より大事な体育祭

中村 冴華 17歳

夕立が地面に描く大宇宙

山上 貴洋 30歳

途切れたる会話焚火を育てをり

中川 洋子 74歳

青森県

もみじさんいつから赤くなってたの

藤田 心瑚 8歳

ぼくきなこ妹あんこ母ぞうに

福田 悠真 11歳

親父作童心感じる雪だるま

傳法 朔矢 15歳

失敗に頭をかかえる赤りんご

濵谷 月菜 17歳

飴色の外灯めざす雪の径

阿保 悦子 63歳

岩手県

春深し仔牛に名前をつけてやり

中澤 悠真 26歳

淡雪と手指まみれる白チョーク

中村 薫 27歳

一粒のシャインマスカットの青春

泉山 由樹 29歳

役所前ようやく聞けたプロポーズ

川村 未来 30歳

長靴もジャッジャと訛るざらめ雪

村上 睦子 50歳

宮城県

久々の友との会話に菫咲く

菊池 匠之 16歳

冬の空白く白くとすきとおる

森下 大優 17歳

年賀状「打つ」と「書く」とで世代の差

小野寺 光 17歳

新しいマラソンシューズ春を蹴る

佐々木 遼 31歳

恋なのか銀漢の尾に触れたのか

佐藤 成之 55歳

秋田県

春の雨半紙の「光」の文字にじむ

石黒 伽穏 10歳

リモート飲み部屋着の友の毛玉に安堵

小山 優美 32歳

ガラス玉落ちてラムネの海開く

藤田 留実子 41歳

ゆるやかに生きてみたらと花筏

大坂 和子 71歳

山の芋掘られて地球深呼吸

土谷 敏雄 84歳

山形県

金の波いなご飛び交う父の田に

植木 健吾 12歳

飼い猫の尾の太くなり揚花火

深瀬 瑞生 17歳

雪しずり卵がひとつ椀に落つ

志田 幸翼 22歳

寒烏いつも責められてる気持ち

松浦 桜香 26歳

鯛焼きや離れ離れになる運命

嶋田 伸子 67歳

福島県

塾帰り小熊座に手がとどきそう

大槻 桃子 11歳

米研ぎの音が途切れる冬の水

倉嶋 真未 34歳

新入りの五人囃子のようなジャズ

小磯 匡大 38歳

逆さまの冬空重し水鏡

安齋 まほみ 48歳

セーターの出口を探すおでこかな

小野 和宏 67歳

茨城県

オンライン画面の中では優等生

原田 知希 14歳

白亜紀にタイムスリップ冬銀河

金 載仁 16歳

闇鍋や口にしたのは希望かも

文 元基 16歳

なんてことない日ミカンを湯に浮かす

安藤 隼世 27歳

フツウってなあに蟷螂首傾ぐ

番場 絵理 27歳

栃木県

風光る心透けゆく丘の上

加藤 美月 14歳

少しだけさみしい姉の晴姿

阿久津 七海 15歳

黒板をさえぎる君の汗ばむ背

金子 晴菜 18歳

足音を運んだ花の名も知らぬ

竹本 舞 30歳

たんぽぽや百葉箱を取り囲み

床井 和夫 59歳

群馬県

冬休み季語を見つけに庭へ出る

新井 利典 11歳

「もしもし?」「まちがえました」初電話

目崎 凰介 11歳

湯豆腐や実家の如き定食屋

佐藤 哲郎 39歳

四歳は鬼に優しく二三粒

坂井 伶奈 39歳

添書の「賀状終い」と冬の薔薇

小山 泰子 79歳

埼玉県

ぼくは消しゴムになり漢字を消す

西口 将貴 9歳

鍵穴の奥から匂う蘭の花

小川 智成 13歳

春風にのせた言葉がこそばゆい

田谷 楓香 16歳

歩数計二桁のまま春の暮

荻原 有里 21歳

春愁いお構いなしに湯がたぎる

小田島 裕生 46歳

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