受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

佳作特別賞

青い空一体誰のものだろう

新潟県 吉田 葵 14歳

冬の風呂しずくに肩を叩かれた

新潟県 村山 明穂 17歳

少しだけ地球はいびつしゃぼん玉

新潟県 綱嶋 聡一郎 21歳

深雪の中に一本道しるべ

新潟県 相澤 知里 23歳

ため息を一つ金魚鉢をなぞり

新潟県 髙橋 里奈 23歳

春一番インドカリーのランプかな

新潟県 今井 未央 34歳

香水や部活帰りの柔道部員

新潟県 髙橋 晃子 47歳

人生を走ったことなしおはぎ食う

新潟県 鈴木 祥子 56歳

浮世絵の富士を見るよな寒日和

新潟県 小林 美博 61歳

どこまでも菜花が咲いて眠れない

新潟県 遠山 茂 66歳

畑仕事休めば蝶に肩を貸す

新潟県 大滝 和雄 72歳

缶切りの進行方向春北斗

新潟県 早津 邦彦 79歳

万物の精を集めて石清水

新潟県 中山 光生 87歳

もくもくと入道雲の音聞こえそう

富山県 頭川 知弥 7歳

お絵かきは時間をわすれて手がうごく

富山県 中谷 真実 8歳

かきぞめの太い筆持ちはるを書く

富山県 宮本 楓 9歳

月光の水面をゆらす葉のしずく

富山県 笹川 昊雅 11歳

海くらい深くてこわいお説教

富山県 小竹 里奈 11歳

夕はんはいらないスイカを食べすぎた

富山県 浦 彩華 11歳

春うらら環状線を三周目

富山県 岡田 涼 19歳

常夜灯見上げて作る影絵かな

富山県 岩崎 千晶 20歳

海のたり老爺は海鼠釣り上げる

富山県 中田 佐知 26歳

今はまだパジャマ姿の春一番

富山県 吉村 真由子 27歳

ビー玉を渡しそびれた夏祭り

石川県 宮原 佑介 31歳

裏山に兄妹の声ふきのとう

石川県 深谷 美和子 45歳

靴に乗り仕事に行くか雨蛙

福井県 松永 さやか 35歳

少年の会話の中は青嵐

福井県 安藤 幸子 73歳

じゅぎょう中花火の音に字がおどる

山梨県 吾妻 佑都 8歳

春の川えがおのわたしうつしてる

山梨県 萩原 徳二郎 9歳

くちびるをかんで見上げたいわし雲

山梨県 佐藤 美優 16歳

逃げ水やロードバイクに抜かれけり

山梨県 高峰 歩夢 19歳

月のように満ち欠けしても結局わたし

山梨県 山本 祐子 32歳

春風のゆらり出産予定の日

山梨県 薬袋 太一 40歳

甲冑の残り香よぎる小夜時雨

山梨県 達富 隆子 52歳

オリオン座西に向かえば春そうそう

山梨県 香川 千栄子 53歳

サンダルを空に蹴り上げ朱夏となる

山梨県 山本 盛次 58歳

弟と私は似てる秋の雲

長野県 佐藤 咲麗 10歳

いねかりでたな田にできたいねのかべ

長野県 菊原 琉之介 11歳

標識がひたと静める月の私語

長野県 松田 千紘 21歳

肩触れる距離でラーメンすする冬

長野県 小松 聖 22歳

蟻の国跨いでしばし待ちぼうけ

長野県 中島 一磨 25歳

定位置に愛着残して新年度

長野県 丸山 ゆかり 29歳

干柿やWiFi探す屋根の下

長野県 福田 泰佑 33歳

巻き髪の姉を見送る聖夜かな

長野県 銭坂 若菜 35歳

はじめてのなまえは太き春の線

長野県 富澤 真綾 45歳

猫が鳴くそれとも稚子か春の宵

長野県 斉藤 富貴子 52歳

通知表金魚の尾鰭ひらひらす

長野県 穂苅 陽子 63歳

星走る真夜凍豆腐もめている

長野県 齋藤 俊幸 63歳

蛍火を追いつつぼくは川になる

長野県 山田 弘 64歳

緑蔭に風の孵化する美術館

長野県 穂苅 真泉 64歳

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