受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

佳作特別賞

月明かり表も裏も似たりけり

神奈川県 長谷川 洋平 29歳

新生児春ひとつかみこぶし咲く

神奈川県 飛澤 綾乃 29歳

長月は回転木馬の夢ばかり

神奈川県 白石 萌 30歳

梅雨寒やハザードランプ誰を待つ

神奈川県 伊藤 大樹 30歳

口笛を掴む吾子の手秋の空

神奈川県 藤居 夏果 30歳

ぬるま湯な気持ちのままでいたい秋

神奈川県 池田 有祐美 33歳

レモンの香蝶々結びのエプロンに

神奈川県 青木 純子 35歳

ライナーはサード正面銀杏散る

神奈川県 木村 剛章 35歳

アイスクリームがとけないうちに伝えたい

神奈川県 芳賀 はな 37歳

窓ふたつ開けて寝転ぶ秋の昼

神奈川県 石井 まどか 38歳

豆苗を見て伸びやかさに嫉妬する

神奈川県 藤井 麻里 38歳

蓋開けて鰻と話す夫かな

神奈川県 三橋 友子 39歳

南天も実を育ませ校舎裏

神奈川県 小沢 正幸 39歳

放課後に空の青さをはかる夏

神奈川県 伊佐 えりこ 40歳

春の夜やおしゃべり好きな子の寝言

神奈川県 高松 絵美 40歳

水はねる子どもの笑い夏満たす

神奈川県 佐相 薫葉子 46歳

春隣皆で笑う日待ちわびる

神奈川県 岩谷 昌樹 47歳

冬旱ぴりりと朝の化粧水

神奈川県 大槻 さやか 48歳

木枯らしの呼ぶ声探す園児たち

神奈川県 佐々木 信男 50歳

晩婚やおでんの卵よく染みる

神奈川県 田中 由起 51歳

シャツを脱ぐやうに白百合開きけり

神奈川県 川原 浩和 53歳

大人びた言い分ギザギザ菠薐草

神奈川県 佐々木 久子 57歳

甘夏がごとんと母の目を覚ます

神奈川県 福山 京子 58歳

あいつとはぶつかるばかり青嵐

神奈川県 黒田 咲登美 61歳

会いたくて月は友との電波塔

神奈川県 首藤 いく子 61歳

小春日の鳩十羽ほど哲学者

神奈川県 柳原 真江 61歳

枇杷の実のうぶ毛に残る陽の温み

神奈川県 白鳥 勝雄 64歳

天空に磁力ある如やっこ凧

神奈川県 篠原 礼子 64歳

平凡を形にすれば花梨の実

神奈川県 山下 雄二 65歳

春風の肘で押さえる箸袋

神奈川県 大西 主計 66歳

未来へとつなぐ木の芽の命かな

神奈川県 沼宮内 薫 69歳

舌のばし麒麟が食べる春の風

神奈川県 持田 敏朗 70歳

軽口の許さるる仲つくしんぼ

神奈川県 藤井 みき 72歳

一斉にうしろ向く列春一番

神奈川県 関口 徹夫 73歳

分校へ続く近道木の根開く

神奈川県 藤井 正克 75歳

人参や身を隠すには赤すぎて

神奈川県 狩野 美知子 75歳

炎天の棒になるから歩き出す

神奈川県 北村 純一 75歳

移動図書館ならぶ母子の秋うらら

神奈川県 山下 俊勝 75歳

帯打って「よし」と言う母初鏡

神奈川県 南里 要 75歳

天の川どちらが上か下流やら

神奈川県 高齋 香代子 77歳

お下がりの長靴の行く青田道

神奈川県 佐藤 洋子 78歳

息白し工事現場のミーティング

神奈川県 石井 修 78歳

二人して黄粉に噎ぶ蕨餅

神奈川県 伊藤 浩 80歳

目の合いてうちの子にする子猫かな

神奈川県 若尾 喬子 80歳

割り箸に水飴絡め小さき秋

神奈川県 吉村 元明 80歳

入学や家中張り紙あいうえお

神奈川県 大平 政弘 80歳

熔岩原は太古の叫び寒鴉

神奈川県 岡本 秋岩 82歳

マイバッグ下げる漢や隼人瓜

神奈川県 志村 かをり 83歳

吹雪裂く夜汽車の窓に己が顏

神奈川県 秋濱 信夫 84歳

我が祖先恐龍かもと獅子頭

神奈川県 川邊 多美江 93歳

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