受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

都道府県賞

愛知県

妹の赤いほっぺたさわっちゃう

洞 菜月 10歳

入道雲わたしの課題と同じ色

青砥 歩乃香 15歳

新雪に君と残した平行線

坂巻 壮一郎 17歳

幸せを抱え切れずに浮寝鳥

伊藤 健太 24歳

前歯から会話の逃げる師走かな

吉口 三男 73歳

三重県

ひまわりが日なたでうとうと昼ねする

深江 悠楽 11歳

鶴渡る見知らぬ土地へ夢を追い

大田 海央 17歳

その肩に止まったとんぼ君がすき

中尾 真里奈 27歳

ザリガニのかかってこいと爪を挙げ

久保 清顕 62歳

みずからの道を知りおり青田風

藤田 悦子 78歳

滋賀県

サンタにもこっそり見せよう通信ぼ

加藤 萌衣 10歳

銀世界色は椿の赤一つ

浦谷 春花 16歳

どこまでも階段ですが元気です

井 千代 62歳

冬晴や今日これだけはと畑仕事

北川 喜里恵 71歳

カーテンを新調した日つばめ来る

山岡 輝彦 77歳

京都府

気がつけば蜜柑の皮のエベレスト

宇多 信晃 12歳

遠足の弁当箱を開ける顔

宮本 雅司 31歳

怒り方少し覚えて大根蒔く

吉川 長命 39歳

出来立ての言葉飛び交う通学路

小坂 武弘 72歳

北窓を開けてスランプ背負投げ

廣瀬 勝博 77歳

大阪府

冬の空あの鉄塔まで透き通る

西津 翔太 16歳

消しゴムじゃ消せない眠気春に来る

若井 桃香 16歳

眠る子のまつ毛眺めて除夜の鐘

木本 麻純 34歳

夏めくやトロンボーンの音はずれ

大野 和彦 64歳

脱ぎ捨てた靴も元気な夏休み

穐山 常男 66歳

兵庫県

九九やるぞおふろのなかでのぼせそう

北野 蒼空 7歳

赤トンボ夕日に向かって明日に向かって

矢野 瑞希 13歳

北風がここまで吹いてバルバルバル

黒田 諒磨 14歳

雲の峰つきぬけ飛ぶやホームラン

下中 敦仁 15歳

涸れ川にひとつ漬物石返す

大倉 正也 79歳

奈良県

川の音をスイカと共に聞いている

吉川 皓稀 14歳

坂道を走って下りたくなる短日

藤原 大和 16歳

着膨れに負けない甥の初歩き

谷本 大樹 24歳

どんぐりの魅力をいつしか忘れ去り

畠中 みゆき 33歳

読み返すサガンの本や夏みかん

伊東 勝 66歳

和歌山県

本棚の本の並びに父想う

月山 僚 16歳

もう少し蹴る腹を撫で春を待つ

桜井 綾 27歳

蛍狩一匹だけが飛んでいた

初山 仁美 30歳

結納の台詞難し日脚伸ぶ

上芝 孝子 57歳

手をつなぎ転ぶも一緒老の道

杉村 富貴子 75歳

鳥取県

雨上がりトマトはじけてよく笑う

柏木 野里 28歳

火の国の情熱映す赤すいか

小杉 朋子 30歳

くしゃくしゃにした紙ほどの仔猫かな

上川 十子 48歳

産声は百万ワット百合ひらく

門脇 かずお 60歳

掘りゴタツ足から抜けし思考力

中村 一彦 63歳

島根県

なつのうみみずにうろこがあるみたい

岩﨑 惺央 6歳

冬の風ビュールルルルルさけんでる

竹谷 真結 10歳

バレンタインげた箱開ける5秒前

黒崎 尊 15歳

人の世を鏡のやうに映すお茶

熱田 一俊 30歳

軒下にしぼめて紅く酔芙蓉

北川 泉 85歳

岡山県

兄ちゃんにきっとすてきな春が来る

坪井 紀行 12歳

塾帰り小さな冬のひとり旅

島村 駿佑 16歳

外に出て冬の匂いとか言ってみた

中野 真椰 20歳

こつそりと赤い椿に囁かれ

永禮 直義 67歳

毒舌をお茶で薄めて小休止

向原 康夫 75歳

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