受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

佳作特別賞

響く音白木蓮が散っていた

千葉県 神野 智尚 33歳

里帰り隙間を埋める芋煮汁

東京都 佐々木 潤 33歳

チョコレートビターもミルクも経験値

愛知県 戸田 アユミ 33歳

少女らが発声練習風光る

大阪府 林 明日美 33歳

看板は右読みレトロな春の街

大阪府 今任 恵里子 33歳

小指だけ君に触れたい帰り道

岡山県 柴田 春与 33歳

育メンと呼ばれてゐたるサングラス

広島県 赤松 佑紀 33歳

銀竹の屋根をにらんだ蕗の薹

山口県 宗正 いぶき 33歳

娘より母が婚活熱心で

鹿児島県 昇 祐歌 33歳

初恋を娘に語るパパの留守

茨城県 桑田 由季子 34歳

福袋開けてみるまで福袋

埼玉県 安藤 温子 34歳

ぼくはぼくわたしはわたしつくしんぼ

東京都 榎本 実和 34歳

一億の想い煌めき星走る

東京都 松田 翠 34歳

風船をもらった子から雲に乗る

東京都 諸星 千綾 34歳

モノクロの田舎繕う木守柿

神奈川県 三枝 侑子 34歳

曖昧な返事が夫婦の隠し味

神奈川県 清水 友紀 34歳

しわしわの手の中祖母の生きた道

富山県 折田 祐美子 34歳

グローブに夏のにおいが残ってる

愛知県 松永 智文 34歳

田植え後並んだ苗見て腰叩く

滋賀県 中原 明美 34歳

冬景色フロントガラスにご挨拶

大阪府 大平 優香 34歳

言い訳は何でも良くて秋の夜

兵庫県 楠本 直人 34歳

新品の空貼り付けて初電車

兵庫県 堀口 美穂 34歳

一秒と同じ顔ない空の雲

岡山県 庄司 千栄美 34歳

冬銀河呼吸してゐる旅鞄

香川県 三枝 みずほ 34歳

朝露のひかる窓辺のさくらんぼ

熊本県 古澤 里美 34歳

うそつきとそっぽを向くや猫じゃらし

大分県 高司 香織 34歳

はちみつが恋の涙に効くといい

茨城県 小野 由美子 35歳

年賀状幸せ自慢はもう勘弁

東京都 園田 麻衣子 35歳

春が来てボールの弾む声がする

新潟県 藤井 幸恵 35歳

いつもより犬も尾を振る七五三

長野県 下岡 佑子 35歳

残されるほうがせつなき桜雨

静岡県 伊木 由美子 35歳

青春の心一筋つくしんぼ

大阪府 浅井 拓也 35歳

おばけだぞ毛布を頭にハロウィーン

兵庫県 飯干 奈央子 35歳

もう会えないあの日のあなた遠くなる

鳥取県 渡部 智恵 35歳

かくれんぼ公園遊具になりすます

長崎県 松下 裕也 35歳

メダカ飼い家族が増えたと子が笑う

熊本県 増田 小百合 35歳

柏餅兜と並ぶ丸い頬

茨城県 益子 紘子 36歳

ひょっこりと笑った畑のねぎ坊主

東京都 福本 弥生 36歳

列なして大縄くぐるモンキチョウ

東京都 小野 史 36歳

口笛を鳥と競ひて聖五月

東京都 新倉 麻希 36歳

草毟り水のうまさが甦る

東京都 鮎川 薫子 36歳

お正月白いお餅と丸い嫁

東京都 保科 明正 36歳

もろこしの焦げた香りに父母の顔

静岡県 大野 洋介 36歳

おばあちゃん八十代で二重飛び

愛知県 鳥居 佳代 36歳

泣き袋入りきらない思い溜め

京都府 藤原 友子 36歳

眉だけは父に似ている心太

大阪府 加藤 有果子 36歳

罪悪感まとめて捨てる大掃除

兵庫県 谷 活恵 36歳

黄昏の沈む夕日はまっしぐら

徳島県 大永 恭嗣 36歳

万華鏡見える銀河を独り占め

茨城県 村山 仁美 37歳

かまくらで見上げた星に手を伸ばし

埼玉県 山内 恵 37歳

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