受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

都道府県賞

広島県

青空をよこどりするのはひつじ雲

周藤 雪楽 10歳

背負い投げ華麗にきめて春の風

森本 真海 14歳

今はまだ風船かずら想うだけ

山中 亜美 16歳

鍋つつく母の話は行き来する

上川 良樹 53歳

山口県

本を売る秋の夕暮れ似た気持ち

豊田 新之助 16歳

目玉焼き黄身がとろっと後の月

元澤 宏仁 17歳

新聞にしみ込む初夏のかほりかな

碩 みはる 25歳

通学路沢蟹とりの隠れ道

宗正 いぶき 31歳

不器用な父子で作る雪だるま

松本 達也 34歳

徳島県

ふうわりと赤子笑えば皆笑う

奈波 英恵 16歳

春くれば魚にはずむ港町

髙橋 将汰 16歳

だんごむしこつこつ歩き今四国

久原 功士 17歳

ひだまりに産まれし蝶の翅の蒼

今田 真理 51歳

何事も無く少年の夏果てぬ

高木 英昭 60歳

香川県

立夏の夜ずっと聞こえる波の音

久保 諒真 17歳

口割れてすべて吐き出す石榴かな

三谷 千晶 30歳

さくらさくらまた会える日の靴は赤

三枝 みずほ 32歳

教室に誰もゐぬとき鳥渡る

増田 盛治 33歳

ひなあられ分け合ふ覚えたての九九

宮﨑 早苗 67歳

愛媛県

たけのこほり祖父といっしょにこしのばす

山口 陸 12歳

雪降らず蜜柑に顔描く伊予の国

緒方 怜奈 13歳

肩ふれる友もライバル桜東風

岡田 彩乃 15歳

不器用な恋を眺めている案山子

眞鍋 信二 51歳

気がかりは気がかりとして心太

片岡 満寿恵 72歳

高知県

こいのぼり町が大きな水族館

黒川 理央 16歳

授業中みんな手を挙げつくしみたい

田中 ちはる 16歳

結ぶヒモしょっちゅうゆるんで反抗期

森安 建太 17歳

あたたかい言葉をかけたらほら元気

片岡 昌恵 26歳

シリウスへパシッと洗濯物を干す

加藤 まみ 49歳

福岡県

貴方の手熱いのはきっと雪のせい

久保田 真帆 17歳

朝顔の露こぼすほどの笑顔かな

三末 夏美 21歳

春の空家出たあの日を思い出す

石神 和幸 23歳

家を出て涙もろさが増した春

渡邉 亜沙美 25歳

どようびのくわがたむしはしらんぷり

松尾 賢治 52歳

佐賀県

九官鳥真似をするなと真似される

池田 悠馬 13歳

月光に照らされ私は魔女になる

針茂 春花 14歳

一口の梨の香に想う幼き日

中村 俊一 21歳

教へ子を先生と呼び注連作

原口 政子 84歳

草の絮梲の屋根に飛んで来し

原 薫 86歳

長崎県

風の歌メトロノームは稲の穂だ

前山 蓮 12歳

凍る夜の見るたび変わる星の数

立花 颯 16歳

夕焼よ地平線には何がある

石原 直人 16歳

手をつなぐ小春日和のスニーカー

木下 沙百合 28歳

産声は冬の銀河を渡りけり

江良 修 60歳

熊本県

かじかんだ手ではおみくじむすべない

上村 美空 11歳

ついに来た春の小さな宅配便

谷口 ひとみ 13歳

春一番新品の風が街を行く

村井 香音 16歳

白へ黄へはばたく蝶追う赤子の目

佐藤 彩音 16歳

大銀杏耳をすまして太古かな

葉山 優 68歳

大分県

あと少し僕らをつなぐ天の川

松尾 永遠 15歳

別れ際振り返る度好きになる

村上 紫帆 24歳

筍を煮る匂ひする暖簾かな

伊藤 時江 63歳

暑気払ふ乱打乱打の大太鼓

坂井 清明 64歳

鍵穴の無くて鍵開く寒満月

阿部 嬉子 70歳

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