受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

都道府県賞

千葉県

冬の寺化粧している揺れる鐘

津旨 まい 13歳

夏の日に乾いた髪をなびかせて

髙木 果歩 15歳

帰京して湯冷めしている膝小僧

原田 恵 25歳

万華鏡覗きし未来に胸躍り

相良 香織 28歳

ハックション春がしっぽを振りたがる

上中 直樹 36歳

東京都

母の日の肩叩き券懐かしい

大橋 槙 12歳

冬の木々満月だけが実ってる

川田 恵瑠 16歳

惚れました決め手は魚の食べ方です

馬屋原 彩咲 22歳

春風に余韻と予感もつれあう

原田 尚季 32歳

父のやうな父になりたし柚子の風呂

大塚 哲也 33歳

神奈川県

胡瓜にも進む道にも良い曲がり

安原 雅智 14歳

秋桜君は宇宙をどう思う

岡田 皓輝 17歳

秋空は何かをやってみたくなる

佐藤 拓馬 18歳

空っぽのロッカーでさえ春を待つ

田中 咲 24歳

ポタージュにパセリぱらりと春を待つ

高浜 久枝 87歳

新潟県

星たちが母さん星にあまえてる

佐藤 芽衣 11歳

雪積もりあちらこちらに芸術家

小林 薫乃 13歳

ぶらんこを譲った後の空きれい

仲野 茜 21歳

黄金の大地を分ける信濃川

高杉 一吉 53歳

天高し動かぬ雲をふっと吹く

塚本 弘 83歳

富山県

夏の山ながれるしんかんせんのまど

越田 菜月 8歳

ホタルイカ光って春だと知らせます

大塚 ひまわり 10歳

立山という晴れぶたいにて雪おどる

松本 息吹 11歳

玄関で笑顔になるため深呼吸

増田 晃子 40歳

宝船八人目には誰乗せる

永井 亨 79歳

石川県

ビオラ弾く揚羽のやうな弓づかひ

八木 千穂 16歳

鰯雲カレーの匂いに足軽く

和田 凪紗 17歳

童心にかえりブランコ天高く

近藤 篤志 22歳

婿取りの続く商家や古代雛

大橋 翠節 64歳

啓蟄や百葉箱を塗り替えて

藤谷 幸恵 68歳

福井県

四捨五入断じて禁ず三十路前

安川 裕希 26歳

春一番くしゃみと恋が変わります

和田 真也 39歳

ペガサスが駆け出しそうな澄んだ夜

中村 公雄 45歳

鮟鱇の捨て身の構へ糶落す

山内 てるこ 75歳

春満月庭は絵本の中のよう

岡田 小夜子 76歳

山梨県

グランドをムカデの足で駆けた夏

蓮沼 有彩 14歳

靴下の色だけピンクにした四月

渡邉 大智 19歳

赤ちゃんのにおいのしてる春灯し

安部 龍太 55歳

百日草クレヨン色に咲き揃ふ

秋山 礼子 66歳

それぞれの昭和を生きて花筵

今村 栄 84歳

長野県

しゅくだいは後でいいでしょ雪とける

原 野乃花 8歳

新しい手帳を埋める春の風

佐藤 愛 24歳

春眠やひつじ遠くへ放牧す

伊東 慶子 46歳

つるし柿電話の先に母ありて

後藤 繁夫 53歳

信濃人信濃が好きで山笑ふ

中村 初治 66歳

岐阜県

コスモスがおくれてごめんとわらってる

橋本 紗弥香 9歳

オレンジの食欲の秋やってきた

森 遥樹 16歳

一人占めするには君も空も無限

安田 貴彦 49歳

風信子いつもより濃くルージュ引く

村瀬 佐智子 57歳

稲刈りや野良着も似合ふサラリーマン

大野 房子 74歳

静岡県

マフラーを巻きつけられて溶ける僕

立石 梢 15歳

「好きです」とトマトになってる君がいる

上野 隼哉 16歳

五七五素数のふしぎ冬銀河

中谷 元彦 57歳

方言の若き僧来て盆涼し

藤原 マサ子 64歳

丸刈の少年若葉の匂ひかな

野嶋 蔦子 75歳

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