伊藤園 お～いお茶新俳句大賞
第二十六回
佳作特別賞
ふきのとう小さな体に大きな春
こがらしがほおをバシッと平手打ち
顔よりも大きなリボンで七五三
松たけは人といっしょにかくれんぼ
稲守れカラスとかかしの大合戦
虹が出て七つの色のすべり台
雪うさぎなんてんの実の出番かな
クーラーと勉強スイッチオンにする
銭湯でゆずにかこまれ大みそか
ねっしんにつくしをさがす父がいた
白いシャツ春風ゆられかたを組む
菜の花のつぼみあかるい海岸線
冬の季語探して歩く散歩道
つばめたちぼくたち六年祝ってる
つるし柿十人兄弟またゆれて
扇風機はいと言わない反抗期
寒いのにいつでも半そで調理員
秋の暮れ虹がきれいに立ち上る
氷点下負けてたまるか通学路
しんしんと白い魔法を山にかけ
お母さんきげんコロコロ信号機
夏が来る心がドクドク動きだす
短夜の中でなつかし海を恋う
母仕事一人の家はツンとくる
白シャツが眩しく光る夏の朝
どんぐりが双子の兄弟つれてきた
柊の葉っぱはまるで中学生
強風に頬赤らめる奴だこ
お年玉私の第二の通知表
犬小屋に猫が三匹初写真
ぼくの名を誰かが呼んだすきま風
のびる影しずむ夕日を見送ろう
チューニング言い訳しちゃう冬のせい
水切りで水面に描く小宇宙
小鳥来て電柱の裏でかくれんぼ
シャボン玉見つけたとたん走り出す
窓際にうずくまる猫鏡餅
たんぽぽの野原で走る体育祭
つらいときひまわりみたいに笑いたい
年賀状ボールペン画伯現れる
新幹線駅弁読書雪景色
トナカイが忘れていった贈りもの
冬ラグビー手がかじかんでノックオン
楕円球上がった先の入道雲
冬休み今日こそ勝つぞ宿題に
お雑煮に麩の花一輪咲きにけり
輪郭がよく分からない昼寝かな
八重桜自分の名前だから好き
ゲレンデで転んだ先生見つけたよ
冬の夜もとびら開ければぬくもりが
