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  • 受賞作品 第二十六回 佳作特別賞

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

佳作特別賞

大寒のバス待つ象の足踏みで

兵庫県 大和 繁子 68歳

句敵の妻としづかに去年今年

青森県 中堤 武美 69歳

縁側に置かれたように母が居る

茨城県 村上 由利子 69歳

馬の目にこぼれんばかりの寒の星

埼玉県 勝又 激 69歳

雪しきり橋のたもとで手を繋ぐ

埼玉県 西 智恵子 69歳

夜桜の下のボートの動かざる

東京都 片桐 啓之 69歳

初詣杖のリズムは三拍子

大阪府 伊藤 慶明 69歳

春愁がまた頬杖をついている

福岡県 青木 草平 69歳

啓蟄やカプセル埋めて閉校す

青森県 稲場 暁子 70歳

手袋を無くして道に迷ひけり

千葉県 永田 球美子 70歳

異論なき会議を終えて冬銀河

山梨県 甲田 誠 70歳

落葉掃く音も丸めて竹箒

長野県 丸山 治道 70歳

物忘れ順調ですよ日向ぼこ

愛知県 岩田 一男 70歳

童謡のチャイムで暮るる島の春

広島県 小林 育代 70歳

いつまでも意地張っている葱坊主

山口県 岡田 郁子 70歳

春の山見え三階ホームの新幹線

香川県 丸亀 勝 70歳

初風呂や程よく洗ふ生命線

福岡県 真子 智枝 70歳

飛ばされて耳より軽い夏帽子

熊本県 中村 頌子 70歳

名を呼べば媼手を振る村の春

山形県 工藤 春子 71歳

赤き目の転がりさうな雪兎

東京都 山宮 有為子 71歳

遠回りする待春の靴の音

神奈川県 河西 俊一郎 71歳

マカロンの色より春のあふれきて

神奈川県 川杉 美智子 71歳

タンポポや放任主義の子だくさん

神奈川県 中野 康生 71歳

洗濯を終えれば妻は春の雲

長野県 西村 忠士 71歳

逆さ富士啄んでいる鴨一羽

滋賀県 勝部 功子 71歳

遠花火ついつい出たるひとりごと

和歌山県 森 栄子 71歳

まだ遊びたくて団栗ころがりぬ

山口県 木村 武馬 71歳

ブラジルや夏野の次もまた夏野

ブラジル 広瀬 秀雄 71歳

たより合い軽んじあっていい夫婦

北海道 笹原 子墨 72歳

ちょっとした嘘付いてみるマスク中

青森県 江渡 永見子 72歳

葉牡丹の渦の真中にうみの色

千葉県 矢野 紀子 72歳

新涼やちょっと流行の靴を買う

東京都 竹内 絢子 72歳

学び舎に九九の唱和や春隣

東京都 鳴島 ナミ 72歳

珍客の野猿に残す木守柿

静岡県 安藤 勝志 72歳

毒舌も時にはよろし磯巾着

愛知県 松永 房子 72歳

ハンカチに妻座らせる小春かな

広島県 正山 史明 72歳

初詣厄年なしの歳になり

徳島県 三原 茂雄 72歳

本心は別の容器に入れてある

徳島県 大釜 洋志 72歳

親離れできず納豆こねまわす

愛媛県 三谷 淳子 72歳

流星やふいごの音の懐かしき

愛媛県 渡邊 國夫 72歳

公魚がキラリと跳ねて友の文

北海道 嶋口 幸美 73歳

マフラーで億光年を首に巻く

千葉県 薄井 智介 73歳

世の中に少しはずれて日向ぼこ

千葉県 江澤 純子 73歳

古希過ぎて少女のような春が来た

東京都 大江田 せつ子 73歳

白日傘影より他に連れは無し

東京都 蓮見 徳郎 73歳

玄関に杖が連れ来し春の泥

神奈川県 原 和子 73歳

ラジオから流るるチャチャチャ麦を踏む

神奈川県 長谷川 靖 73歳

立春の風が開きし自動ドア

長野県 百瀬 信之 73歳

天気図に食い入る父や稲の花

愛知県 田中 絢子 73歳

手造りの茶碗の馴染む春炬燵

三重県 森田 雅一 73歳

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