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受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

英語俳句の部 大賞

  • Even birds
    Walking gingerly
    On ice 訳/ 鳥たちさえも氷の上はおずおず歩く

    岐阜県 吉田 幸恵 27歳

    冬に凍った水たまりの上に鳥がとまり、転ばないように恐る恐る歩いていました。鳥には羽があり、空を飛ぶ事ができるのですが、その鳥は自身が鳥であることを忘れてしまったかのようでした。

    自然界の一つの発見です。空を自由に飛べる水鳥でも、氷の上を歩くときは、足がすべりバランスをくずしたりします。ちょっとこっけいですが、作者は生きもの同士の連帯感をもって、温かく見守ります。副詞"gingerly(用心深い/非常に慎重な)"がよく効いた達意の句です。

英語俳句の部 優秀賞

  • I have grown older
    inside the bathroom mirror
    is my mother's face 訳/ 大人になってきた私浴室の鏡の内にお母さんの顔

    京都府 境 夏光 15歳

  • I am leading a cow
    But it doesn't want to follow me
    We begin to run together 訳/ 雌牛を引いていくぼくについて来たがらないからいっしょに走りだす

    兵庫県 山口 大輝 15歳

  • Winter night creek
    duck family
    shove and push 訳/ 冬の夜の小川鴨の家族が押したりつついたり

    福岡県 渡邊 健太郎 15歳

  • Home of a friend
    Mysterious fragrance
    It was different from my home 訳/ 友だちの家わが家とはちがう不思議なにおい

    茨城県 渡邉 湧芽 16歳

  • the blue sky
    becomes near
    on horseback 訳/ 馬に乗ると青空が近くなる

    静岡県 太田 珠未 16歳

  • birthday card
    my son cannot read
    grandma's writing 訳/ 誕生日のカード息子は読みとれない祖母の筆跡を

    スウェーデン Anna Maris 44歳

  • a flock of sparrows
    chatter soundlessly
    air conditioning 訳/ 雀の群れが音なくおしゃべりエアコン

    東京都 Kit Nagamura 55歳

  • inching
    onto the frozen lake
    spring moon 訳/ 凍った湖面へゆっくり移る春の月

    イギリス Helen Buckingham 55歳

  • library fly
    at rest on
    hamlet's soliloquy 訳/ 図書館のハエハムレットの独白の所に安らかにとまる

    アメリカ Roberta Beary 60歳

英語俳句の部 審査員賞

  • 星野恒彦選

    I get up early
    to leave my footprints
    in the snow 訳/ 雪の上に足跡を印そうと早起きする

    兵庫県 呉屋 夏帆 16歳

    降る雪に、翌朝の銀世界を想ってわくわくした作者。早起きして、まだ誰も跡をつけていない雪を踏み、自分の存在を刻みつけます。若いエネルギーで未来へ向かう姿勢がまぶしい句です。

  • エイドリアン・ピニングトン選

    in the moonlight
    jellyfish waver
    sea of summer 訳/ 月光の中クラゲがゆらめく夏の海

    北海道 中村 瀬奈 17歳

    温かい夏の月夜の情景が目に浮かぶ。海中のくらげの柔らかな動きを思わせる「waver」という語の選択も秀逸。「sea of summer」と重なる「s」の音も、温かく静かな印象を与えている。

英語俳句の部 後援団体賞

  • 国際俳句交流協会選

    spring breeze
    in the schoolyard with its nose bent
    a paper airplane 訳/ 春のそよ風校庭に機首を下げて紙飛行機が

    ルーマニア Daniela Capota 47歳

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