受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

佳作特別賞

肩甲骨天使だったという証

東京都 須川 善史 40歳

春霞む道の先より友の声

京都府 伊東 隆夫 40歳

青い蝶羽を開けば風が吹く

兵庫県 岡本 美香 40歳

からっぽの空にあずけておく熟柿

広島県 松井 加代子 40歳

雪かきに声かけ集う大家族

福島県 水野 美穂 41歳

親心知る頃うましふきのとう

東京都 小林 貴弘 41歳

秋の田の藁の上で宙返り

大阪府 坂本 桂 41歳

少年のワガママ実れ栗の花

奈良県 中谷 ひとみ 41歳

木枯らしも集合してる運動場

福岡県 木村 晃久 41歳

木枯や街のすき間を笛にして

熊本県 伊津野 貴子 41歳

玉となる猫に顔なき日向ぼこ

群馬県 細谷 恵美子 43歳

逢いたくて時速300キロの恋

長野県 土井 零視 43歳

ゲレンデの流れる花に目を凝らし

岐阜県 遠藤 睦史 43歳

まだいたか田んぼでチャンバラ半ズボン

静岡県 小野 高 43歳

にほどりやコンビナートの見ゆる田に

愛知県 岩田 暁子 43歳

恵方巻きがぶり大阪弁になる

京都府 瀬野 寛子 43歳

ブランコを力いっぱい明日を見に

兵庫県 岡本 千寿 43歳

子の棚に見知らぬ蔵書増えた夏

兵庫県 戸江 千里 43歳

記念写真並ぶ笑顔のやわらかさ

広島県 川本 満規 43歳

春先のまだ見ぬ友に想いはせ

高知県 尾立 親政 43歳

熱帯夜夢で砂漠の花になる

宮城県 阿部 奈津紀 44歳

啓蟄の虫より先に旅に出る

大阪府 白井 小百合 44歳

田の中へ吸い込まれゆく鷺一羽

大阪府 橋本 有子 44歳

土の声かすかに笑うつくしんぼ

広島県 田中 康博 44歳

一瞬という名の旬を駆け抜ける

宮城県 堀越 園江 45歳

ト音記号くるりと巻いて秋深む

千葉県 山本 新 45歳

守ってね力がこもる靴みがき

大阪府 富所 佐知子 45歳

青春のまだまだ続く晩夏光

大阪府 松本 ひろみ 45歳

牡丹雪今日は泣いてもいいですか

愛媛県 櫛部 天思 45歳

誰一人秋の七草言えぬまま

千葉県 中村 孝弘 46歳

くれよんの白使いきり夏が始まる

東京都 田口 雅子 46歳

自転車をひいて夕暮れきんもくせい

神奈川県 阿部 かほり 46歳

机・いす一糸乱れず春休み

三重県 西村 幸子 46歳

春一番友達いっぱい連れて来た

愛媛県 斉藤 のぞみ 46歳

雪野原一の字横切る狐かな

北海道 増子 優二 47歳

ハモニカを吹いてあなたのいない春

群馬県 関 あゆみ 47歳

大寒や空は硝子となりにけり

千葉県 齋木 洋子 47歳

呼吸するやうにマフラー編んでゐる

静岡県 松下 陽子 47歳

ペダル踏み北風を切り会いに行く

京都府 吉田 誠 47歳

オレンジをむいても中はまた宇宙

兵庫県 佐々木 真由美 47歳

隙間風父のあぐらが懐かしい

広島県 世波 照枝 47歳

9階の家に帰ると月がいた

福岡県 堀田 玲子 47歳

駆け出して新品マフラー忘れる子

東京都 矢部 誠 48歳

ひつじ雲空へ帰ってゆきました

東京都 村上 京子 48歳

指先に火薬の匂い夏野行く

神奈川県 三橋 英之 48歳

神様が雪は白にと決めにけり

新潟県 鈴木 祥子 48歳

髪を切り心に翼はえた春

北海道 穂苅 敏 49歳

こっそりと笑顔のうらがわめくりたい

千葉県 野口 由縁 49歳

はぐれたる下町の路地春隣り

東京都 谷村 まり子 49歳

夏みかん叱ってくれる友とゐて

東京都 谷村 節子 49歳

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